サイエンス

「砂糖入りの甘い飲料」をよく飲む人は口腔がんになりやすい可能性があると判明


口の中にできる口腔(こうくう)がんの症例数は世界的に増加傾向にあるそうで、特に非喫煙者やこれまで口腔がんのリスク因子として知られている要因を持たない若年層で、発症率が増加しているといわれています。合計16万人以上の女性を対象にした新たな研究では、「砂糖入りの甘い飲料」をよく飲む人が口腔がんになりやすい可能性があると示されました。

High Sugar-Sweetened Beverage Intake and Oral Cavity Cancer in Smoking and Nonsmoking Women | Tobacco and e-Cigarettes | JAMA Otolaryngology–Head & Neck Surgery | JAMA Network
https://jamanetwork.com/journals/jamaotolaryngology/article-abstract/2831121


Sugary drinks and risk of cancer in the oral cavity
https://sciencemediacentre.es/en/study-shows-women-high-consumption-sugary-drinks-was-associated-increased-risk-oral-cavity-cancer

Oral Cancer Cases Are on The Rise, And Sugary Drinks Could Be to Blame : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/oral-cancer-cases-are-on-the-rise-and-sugary-drinks-could-be-to-blame

口腔がんの主要なリスク因子としては喫煙やかみタバコ、大量の飲酒、ヒトパピローマウイルス(HPV)といったものが挙げられています。しかし、近年は世界的に喫煙率が下がっているにもかかわらず、口腔がんの症例は日本イギリスアメリカインドなどで増加しています。

アメリカ・ワシントン大学の研究チームは2025年3月に発表した論文で、「口腔がんの発生率は非喫煙者および従来の危険因子を持たない若年層の間で増加しています。糖分が多い甘い飲料の摂取量は、さまざまな胃腸がんと関連していますが、口腔がんとの関連は調査されていません」と述べ、砂糖入りの甘い飲料と口腔がんの関連性を調べる研究を実施しました。

研究には、女性看護師を対象とした大規模研究である「Nurses' Health Study(NHS)」と「Nurses’ Health Study II(NHSII)」のデータが用いられました。対象となったのはいずれも女性看護師で、がんの既往歴を持っていたり、異常な量のカロリーを摂取していたり、砂糖入りの甘い飲料の摂取データが欠落していたりする被験者は分析から除外されたとのこと。


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in サイエンス,   ,   無料メンバー, Posted by log1h_ik

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