背景のあるなしで印象の違いがよくわかる「ガス屋で～す！！」第10話メイキング解説完全版
ガス屋に入社したばかりの加世 貴有(かせ きゆ)が奮闘しながら成長する「ガス屋で～す！！」では、最新話の更新に合わせて、「マンガの制作時にどのような変更・修正が加えられたのか？」という詳細なメイキングを公開しています。詳細メイキングを見ると、作品をより深く楽しめると同時に、よりよい作品を生み出すためのさまざまなアイデアを得ることができます。第10話のメイキングでは、主に背景を加筆したページのビフォーアフターを見比べることで、背景の有無や種類による印象の違いがよくわかります。
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「ガス屋で～す！！」では大きく分けて3パターンの背景を使い分けています。以下の画像は「どこで何しているか」が一目でわかる、背景がちゃんと入っているコマ。
また、以下の右側のコマは、背景の代わりにその場の雰囲気や印象が伝わる「パターン背景」と呼ばれるカラーやエフェクトを入れています。その他、以下の画像の一番左にあるコマのように、背景に何も描かないことでキャラやセリフを際立たせる場合もあります。
第10話の制作では、ストーリー展開やキャラクターの動きなどに修正・変更はほとんどありませんでした。一方で「背景がないことが気になるコマ」について何点か検討されました。背景は全てのコマに必須ではなく、バランスやコマ目的によって省略する時もあります。しかし、フルカラーマンガということもあり、背景が真っ白だと気になってしまうケースもあります。例えば以下のシーンでは、ライバルのミツキと主人公のキユを対比的に配置している分、背景として白く残るエリアが多くなってしまったため、モブのキャラクターやパターン背景を追加しました。以下の画像左が修正前、右が修正後で、スライドバーを動かすことでシーンの印象を見比べることができます。