「パスワード認証なし」の世界に向けて足りなかったピースをFIDOアライアンスが発見

デジタルネットワークにおいて不可欠の要素である「認証」の新たな形となるべく2012年に誕生した「Fast IDentity Online(FIDO:ファイド)」は、10年を経た2022年においてもまだ認証方式のスタンダードである「パスワード」に取って代わる存在となっていませんが、この10年間で「パスワードの必要性がない未来」へ向けて足りなかったピースが見つかったことを発表しました。
How FIDO Addresses a Full Range of Use Cases
(PDFファイル)https://media.fidoalliance.org/wp-content/uploads/2022/03/How-FIDO-Addresses-a-Full-Range-of-Use-Cases.pdf

Death of the Password? FIDO Alliance Reveals Its New Plan | WIRED
https://www.wired.com/story/fido-alliance-ios-android-password-replacement/
FIDO Alliance says it has finally killed the password • The Register
https://www.theregister.com/2022/03/21/fido_password_killer/
FIDOの標準化を目指す団体・FIDOアライアンスはMicrosoft・Apple・Googleの主要OSメーカー、IntelやQualcommといったチップメーカー、AmazonやMetaなどのプラットフォームメーカー、アメリカン・エキスプレスやバンク・オブ・アメリカといった金融機関など、幅広いメンバーが参加しています。
FIDOの誕生は2012年であり、そこから10年かかってもまだ「パスワードに続く存在」にも到達していない印象があります。実際、すでに、高いレベルの認証保証においては、FIDOは従来から用いられているICカードと比べると、はるかに低いコストと優れたユーザビリティで展開可能ですが、「パスワードのみ」や「2要素認証」が相手だと、セキュリティとユーザビリティのトレードオフになるとのこと。
FIDOアライアンスは10年かけて、FIDO成功の鍵は「すぐに利用できること」であるという答えにたどり着き、パスワードに依存しない認証を実現するための技術「WebAuthn」のさらなる改善策を示しました。
その内容は、1つがユーザーの持っているスマートフォンを「ローミングオーセンティケーター(認証機器)」にすること。もう1つは、ユーザーのデバイス間でFIDOの認証情報を同期させる機能、特にプラットフォーム認証機能のよりよいサポートを提供することです。これにより、FIDOはパスワードのユビキタス性を備えつつ、固有の問題やフィッシングのリスクを考えなくてもよいという、初の認証技術になれるとのこと。
FIDOは「各サービスがそれぞれのパスワードベースの認証システムから、もっとセキュリティのしっかりしたプラットフォームの認証メカニズムに移行することで、インターネットのパスワードへの過度の依存を大規模に有意義に減らすことができます」と述べています。
・関連記事
「セキュリティリスクが高い」のにパスワードが認証方法として使われ続ける理由とは? - GIGAZINE
Googleアカウントの2段階認証で使用可能なUSBセキュリティキー「FIDO U2F Security Key」を使ってみました - GIGAZINE
GoogleのTitanセキュリティキーがNFCを広くサポートへ、Bluetooth対応は廃止 - GIGAZINE
Googleの物理キー「Titan セキュリティ キー」がサイドチャネル攻撃により突破される - GIGAZINE
Google従業員のフィッシング被害を撲滅した最新の高セキュリティ対策法とは? - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in メモ, セキュリティ, Posted by logc_nt
You can read the machine translated English article The FIDO Alliance discovers the missing ….