1900年から2018年までにアメリカの新聞の見出しを飾った国を可視化するとこんな感じ
「アメリカ国民は常に1つの国に対して集合意識を持っている」ということで、歴史とともに「注目している国」がどのように変化していったのかを可視化すべく、The Puddingがニュースの見出しを飾った国の変化を国旗一覧で示しています。
The World through the Eyes of the US
https://pudding.cool/2018/12/countries/
以下が1900年から2018年までの間、アメリカの新聞の見出しを飾った国を国旗で示したもの。図の上側が1900年、下側が2018年になっており、アメリカの国民が歴史の中でどの国の動向に注目したのかが一目でわかるようになっています。
1900年から1931年までを切り取るとこんな感じ。全体的にはイギリスが多めですが、第一次世界大戦前後はほぼドイツ国旗一色になっています。
画面左側には、その1年で掲載された見出しの例が表示されており……
画面をスクロールしていくと、注目する年が自動的に変化します。例えば1904年だと2月には「黄禍論の功績、フランス人ライターがロシアを白人の解放者と示す」という見出し。一体どういうニュースなのかというと……
画面右側に脚注がありました。この時期はちょうど日露戦争に重なるので、その点でロシアの動向が注目されていたようです。
国旗をクリックすると、どの国のものかが示されます。
ところどころ「+1」の表示があるのは……
見出しが同数だった国がある模様。1907年9月にはフランスとイギリスの見出しが同数でした。
1914年8月から1919年6月まではドイツ一色。
その後ふたたびイギリスやフランスのニュースが多くなり……
第二次世界大戦があった期間は日本が見出しにのぼることも増えますが、第一次世界大戦の「ドイツ一色」というほどではありませんでした。
冷戦が始まると、ロシア国旗の出現割合がぐっと増えます。
ベトナム戦争自体は1955年11月が開始年月日とされていますが、アメリカの新聞にはケネディ大統領暗殺後、リンドン・ジョンソン大統領がベトナム戦争に大規模な軍事介入を開始してから見出しが続くようになりました。なお、この図はニューヨーク・タイムズのアーカイブを元に作成されていますが、データが存在しないのか1964年は灰色一色になっていました。
ベトナム戦争は1975年まで続きますが、1973年にパリ協定をへてニクソン大統領がアメリカ軍を撤退させると、ニュースバリューが下がった模様。その後は、カンボジア、イスラエル、キプロス、レバノン、ウガンダ、イラン、ポーランドなど、さまざまな国が紙面を飾るようになります。
1990年代前半は日本国旗が増えますが、2000年代に入るとイラク戦争のため、数年にわたってほぼイラク国旗が独占。
そしてその後は、イギリスに替わって中国が見出しの中心になっています。
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