10代の高校生がハッキングしたCIA長官のメールの中身をWikileaksが公開
By Johan Viirok
2015年10月21日(現地時間)、WikileaksがCIA長官の個人用メールアカウントの内容をリークしました。ハッキングは技術的なスキルが不要な「ソーシャル・エンジニアリング」の手法により行われたと報じられており、ハッキングを行ったと名乗る10代の少年は「5歳の子どもでもできる」と話しています。
WikiLeaks - CIA Director John Brennan emails
https://wikileaks.org/cia-emails/
2009年からCIAの長官を務めるジョン・ブレナン氏が使っていた個人用のメールアカウントは、アメリカの大手インターネットサービス会社「AOL」のアカウントで、政府公式のものではなく私用の情報交換に使われていたとのこと。この事件は当初、New York Postで「少年がCIA長官のAOLアカウントをハッキングしたと主張」として報じられており、ハッキングを行ったと名乗るTwitterアカウントが「このアカウントでツイートしなくなったら、僕はCIAに捕まって拷問されている」などとツイートしていましたが、信憑性は定かではありませんでした。
その後、WikiLeaksがブレナン氏のメールアカウントの内容を公開したことで、ブレナン氏がハッキングを受けたことは事実だったことが判明。WikiLeaksは「数日にわたってブレナン氏のメール文書を公開していく」と述べています。記事作成時点で6つのドキュメントが記載されており、ブレナン氏が政府で勤務するために提出した「SF86」と呼ばれる身元調査書には、ブレナン氏の社会保障番号・電話番号・住所・家族・友人の情報といった詳細な個人情報が書かれています。
ほかにも、CIAの尋問時に過酷な拷問の取りやめを求める上院議員からのメールなどがリークされていますが、今のところ重大な機密情報などは含まれていない模様。ハッキングを行ったと名乗る人物はいくつかのメディアとコンタクトをとっており、「今回のハッキングは5歳の子どもでもできる」と明かし、AOLを買収したアメリカの通信キャリア「Verizon」の関係者を装い、ベリナン氏のアカウントのパスワードをリセットさせたと話しています。また、WIREDには「罪のないパレスチナ人の殺人を食い止めたい」とコメントしています。
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