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「一切手抜きしていないですよ」、サバイバルホラーとしての原点へ回帰した「バイオハザード リベレーションズ」インタビュー


3年ぶりの完全新作としてニンテンドー3DSで登場する「バイオハザード リベレーションズ 」。クリーチャーとの戦いやパズル要素のある謎解きなど、1作目から続くシリーズの特徴を継承しつつホラー作品としての恐怖にこだわった「原点回帰」の作品になっているということなので、ゲームシステムや演出などの一体どこが「怖さ」のポイントなのか、カプコンに行って話を聞いてきました。

◆目次
・キャラクターとストーリー
・「ニンテンドー3DS」での発売にあたって
・日本語の吹き替えについて
・新装備のジェネシスとは
・恐怖の演出へのこだわり
・「原点回帰」の意味


東京都新宿区西新宿二丁目にあるカプコンの東京支店にやってきました。


オフィスの入り口に行くと、ロックマンとアイルーがお出迎え。


新作の主人公、ジル・バレンタインのボードもありました。


という訳で、まずはミーティングルームに案内されて、テレビの大画面でトレーラーを鑑賞。

ニンテンドー3DS『BIOHAZARD REVELATIONS』 2011 Gamers Day PV - YouTube


テストプレーもしつつ、お話を伺いました。


GIGAZINE(以下、G):
それでは、さっそくですが今回の物語の背景や登場人物について教えて下さい。

◆キャラクターとストーリーについて


カプコン広報担当(以下、担当):
本作は地中海での作戦行動中に行方不明になったクリスとジェシカという女性隊員の捜索にジルが出動するところから始まるストーリーです。おもな舞台はゴーストシップになった豪華客船で、新キャラとしてはジルのパートナーになるパーカー・ルチアーニというBSAAの隊員や、敵のテロリスト集団ヴェルトロなどが登場します。他にも、先ほども少しお話したクリスのパートナーであるジェシカやBSAAの指揮官オブライエンなど、ユニークなキャラがたくさんいます。

G:公式サイトを見るだけでも、他にもかなりの数のキャラクター登場することが分かりますね。

担当:
はい。操作可能なキャラクターもジルだけではなくて、例えば雪山のステージではクリスを操作したりと変化に富んだ内容です。あと、シナリオの話でいうと、今回は連続ドラマのような構成になってる点にも注目してほしいですね。内容は必ずしも時系列順になってはいなくて、過去と現在を行き来することで謎解きのヒントが見える、という様な流れです。シナリオを担当したのが「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」などにも参加していた佐藤大さんなので、作り込みはすごいですよ。実際に最初に送られてきたものは本編には入れきらないほどのボリュームでしたし。

G:
次回作への伏線が張られている、という事もあるんですか?

担当:
いや、それはちょっと、言えないですよ(笑)。ただ、一般的な携帯ゲーム機のタイトルのイメージでプレーすると、びっくりする位ボリュームがある事は確かです。佐藤さんもノリノリで仕事をされていたとうか、かなり高いモチベーションを持って書いていただけたという感じです。

◆「ニンテンドー3DS」での発売にあたって


G:
「バイオハザード」と言えば、グラフィックの奇麗さもウリのひとつであると思うのですが、今回据え置きハードではなく「ニンテンドー3DS」で、完全新作をリリースした理由というのは?

担当:
裸眼で3Dが見られるという事、そこでホラーゲームをプレーしたらきっとスゴいものができる、という事に可能性感じたことが大きな理由です。グラフィックに関しては先ほどご覧いただいたトレーラーの映像は実際に「ニンテンドー3DS」でプレーした際の画質と同じなので、据え置きハードを超えると言ったら言い過ぎでが、携帯ゲーム機とは思えないレベルに仕上がっているのは間違いないと思います。

G:
なるほど。

担当:
サウンドの面でも「ニンテンドー3DS」は優秀なので、音の立体感の再現はかなりうまくいっていると思います。物音などで敵の存在や位置がわかったり、というのはぜひ体験していただきたいポイントです。ヘッドフォン推奨とは言いませんが、着用していただければより雰囲気に入り込めるというのはありますね。音の面でも3Dの映像に負けないくらい立体的な音響演出をやる、というのを目指して作っているので。

G:
かつての作品で実銃の音を録音して作品中で使っていたりと、歴代のシリーズを見ると音へのこだわりも強い作品かと思うのですが、今回はなにか特別な点はありますか?

担当:
今回は、BGMそのものですね。映画を観ている様なというか、ホラー独特の重々しい感じを表現するためにオーケストラサウンドが随所で使われています。ホラー的な演出を追求するにあたって、どういった音が効いてくるのかという事を考えた結果、オーケストラの重厚な音が最適だという結論に至りました。詳細は先着特典DVDに担当者のインタビューが入っているので、ぜひ、そちらをご覧ください。

◆日本語の吹き替えについて


G:
音声の話でいうと、今回はシリーズ初の日本語吹き替えですよね。1作目では、海外の俳優が英語で演技しているムービーがあったりと、言ってみればハリウッド映画を字幕で見るような雰囲気の作品だったので、吹き替えはかなり大きな変化じゃないでしょうか?

担当:
確かに、ここはチャレンジだと思います。今作は「海外ドラマっぽさ」みたいなところがコンセプトのひとつなんですが、海外作品を見る人の中には吹き替えに親しんでる人も少なくないんです。だから必ずしも、字幕イコール海外作品らしさとは限らないんです。そういった意味で、今回は「海外ドラマっぽさ」を出すための吹き替えという位置づけなるんです。また、どこでもプレーできるという事もあるので電車の中でちょっと揺れがあるような状況とかで文字が読みづらいというような場合でもヘッドフォンがあれば吹き替えの音声で快適にプレーしていただける、というのも狙いです。ただ、英語と日本語字幕という設定も選択できるので、今までの雰囲気がお好きな方はそちらで楽しんでもらえるようになっています。

◆新装備ジェネシスとは


G:
チャレンジというか、ユニークな点としては「ジェネシス」という装備が登場するのも本作の特徴ですよね? 実在の武器や道具がメインだった作品だったのでSFテイストが強いアイテムが、重要なものとして登場するというのは、少し意外性がありました。プレー中にどうやって使うのか、なども含めて詳細を教えて下さい。

担当:
「ジェネシス」というのは銃の様な形をしたスキャナーなのですが、これを向けると見えない敵の位置がわかったりアイテムを発見したりする事ができます。本体のジャイロセンサーと連動していて、「ジェネシス」を起動した状態で本体を傾けるとその方向に応じて見えるものが変わったり、という機能も搭載しています。

G:
「ニンテンドー3DS」でのリリースという事を意識したアイテムという面もある訳ですか?

担当:
意識した、というか「ニンテンドー3DS」の機能をうまく取り入れつつ、新たなゲーム性だったり操作性だったりを開拓したい、という流れで出てきた装備ですね。他にも、「このハードならでは」という点を活かせるように作りこみをかなりやっています。ご存じの様にニンテンドー3DSは上下2画面ですが、この作品では上の画面には体力ゲージも含めほとんど表示がありません。このようにシンプルな画面した意図というのは、映画のような感じでプレーを楽しんでほしいという事なんです。逆に下画面の機能はとても豊富でして、たとえば武器が一発で変更出来たり、マップが表示できたり、タッチ操作を使って解いていくパズルがあったりと、盛りだくさんの内容です。このように「ニンテンドー3DS」2つの画面を活かす事でどのように没入感を高めつつ、快適にプレーしていただくかというのは「バイオハザード ザ・マーセナリーズ 3D」から考えてきた事ですし、今回うまく進化させてこられたと思う点ですね。

G:
ゲームエンジンもオリジナルの物だそうですが?

担当:
MTフレームワークモバイルというオリジナルのゲームエンジンを使っています。どれだけ凄いか、というのは言葉ではお伝えしづらいので、とにかくプレーしていただければわかるかと(笑)。

◆恐怖の演出へのこだわり


G:
個人的な感想かもしれないんですけど「バイオハザード」の怖さとしては身近な存在が異形のものになって襲ってくる、という点があると思います。人間とか犬とか、カラスとかがウィルスに感染して人を襲い始めるという事ですけれど。そういった伝統がある作品の中で、本作では海のクリーチャーが登場するというのはなかなかのチャレンジではないでしょうか?

担当:
今回は船が舞台なので、閉鎖空間の中で全然正体がわからないクリーチャーと対峙する、という状況はチャレンジというより、ある意味原点回帰だと思います。当然「船の乗客達はどこに行ったんだ?」という疑問はあると思うのですが、そのあたりは実際にプレーして確かめて下さい。ただ、この部分に関するシナリオの巧みさは、詳しくは言えないんですが、本作ではかなりプッシュしたい点なのでご期待いただいていいと思います(笑)。

◆原点回帰の意味


G:
今回は船という閉鎖空間が舞台なのでなんとなく1作目の洋館ような、閉じた世界を奥へ奥へと進む怖さがありますが、そのあたりの感覚が「バイオハザード」らしさの原点という事でしょうか?

担当:
そうですね。あとは、1作目には窓を破ってケルベロスが突然出てくるような、ビックリさせる演出がありましたが今回も、その手のものは意識して入れています。もちろん、全く同じというわけではなく、その様な感じの演出という意味ですけどね。

G:
3Dのビジュアルに圧倒されて、最初は「バイオハザード」っぽくないというか、ちょっと戸惑うんですけど少しプレーすると「これはバイオだ」という感覚がフツフツと沸いてくる、そういう作りはうまいなぁ、と思います。あと、1作目のメージというと、ミスをすると即ゲームオーバーになる上級者向けのゲームみたいなイメージがありますが、今回は?

担当:
難易度は設定から選択可能なので、映画を見るような感覚で演出を楽しみたいビギナーの方からやりこみたい上級者の方まで満足してもらえる内容に仕上がっているはずです。あとは、武器の強化ができる点などは、プレーヤーのレベル関わらず楽しめるやり込み要素ですね。詳細は言えませんがイメージとしては強化パーツを手に入れて武器のカスタム作業をするという感じです。

G:
ユーザーの裾野を広げつつも、「バイオハザード」らしさは失っていないという事でしょうか?

担当:
そうですね。「ニンテンドー3DS」だからとか、ビギナー向けだからという理由でホラーの演出を抑えたりはしていません。一切手抜きしていないですよ。音とかカメラアングル、クリーチャーのデザインとかも含め、怖さを最大化する工夫を徹底してます。あと、今年はシリーズ15周年という事もあり、本作の後にも「バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ」が控えていたりと、どんどん盛り上げて行きたいので期待して下さい。

G:
わかりました(笑)。今日はありがとうございました。

CAPCOM:バイオハザード リベレーションズ 公式サイト

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in インタビュー,   動画,   ゲーム,   広告, Posted by darkhorse_log

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