閲覧履歴を残さないはずのブラウザ「Browzar」は不完全だった

先週登場した、クッキーやキャッシュを残さず、しかも極めてファイルサイズが263キロバイトと小さいのでUSBメモリに入れて持ち歩くこともできるブラウザとして各方面で紹介されていた「Browzar」。

ですが、その後のネット界隈による調査の結果、「Browzarは単なるアドウェアブラウザか？」という疑いが浮上し、それだけならまだしも、詳細な調査によってキャッシュを削除する機能が不完全なため、一部のキャッシュが残ってしまうことが判明したようです。

詳細は以下の通り。
Web3.0log >> New secure browser Browzar is fake and full of adware

Scott Hanselman's Computer Zen - A New Private Browser - I mean Browzar - does not work as advertised

結局のところ、この「Browzar」は単なるIEコンポーネントのブラウザに過ぎず、当然ながらクッキーや履歴やキャッシュは本体のIEに随時記録されており、それをこまめにちまちま消していくというのが「Browzar」のメイン機能。これが正常に動作すればいいのですが、作りがまだ今のバージョン1.2.0.0は甘いため、キャッシュが削除しきれずに残ってしまうわけです。

実際に何が起きるかというと、例えばUSBメモリに「Browzar」を入れて自分以外のパソコンから起動した場合、その起動したパソコンにキャッシュが一部削除しきれずに残ってしまうわけです。まったく意味がありません。

こんなのを使うぐらいなら、普通にUSBメモリの中にキャッシュも何もかも保存してしまうポータブルで持ち歩ける各種ブラウザの方がよほどセキュリティ的にはOKということになります。