1インチで300GBの次世代メディア「ホログラフィックドライブ」今年登場
ちなみに将来的には1平方インチあたり515GBが収まるようになるそうです。
「メガバイト」ではなくて「ギガバイト」です。
DailyTech - First Holographic Drives and Media to Ship in 2006
http://www.dailytech.com/article.aspx?newsid=1478
一応、青色レーザーではなく通常の赤色レーザーで読み書きできるようになる製品がまず出荷されるとのこと。これは主にコスト面の問題から。
こういう記録装置
従来の磁気記録方式は既に限界に達しており、その原因は超常磁性(スーパー パラマグネティズム)と呼ばれる現象のため。
スーパーパラマグネティズムとは、密度当たりの記録容量を上げるために磁性結晶粒の微細化を進めた結果、結晶粒の体積が減少し、結晶磁化が不安定になり、強磁性体材料であっても磁性を失う現象のこと。言うまでもなく磁性が失われれば記録できない。つまり、高密度になって1ビットの大きさが小さくなると記録媒体上の磁化方向が熱揺らぎのために自由に回転してしまい、磁化情報を失ってしまうわけだ。これをスーパーパラマグネティック・リミットと呼ぶそうで。
詳しいところは以下のPDFファイル参照
http://www.idema.gr.jp/standard/2003.pdf
http://www.idema.gr.jp/standard/2002.pdf
http://www.fujitsu-ten.co.jp/gihou/jp_pdf/34/34in.pdf
これを一時的にではあるが回避したのがいわゆる、垂直磁気記録方式、略して「PMR」と呼ばれた方式だ。
垂直磁気記録方式とは 【PMR】 ─ 意味・解説 : IT用語辞典 e-Words
垂直磁気記録方式では磁界の方向が記録面に対して垂直になっており、密度を高めても磁区を大きく取ることができ、周囲の磁区同士が磁力を強めあう性質を持っている。
だがこの方法もついに限界に近づいてきている。
で、これを解決するのがホログラフィック方式の記録メディアである「ホログラフィックドライブ」になるわけですが、一番最初に投入される製品は300GBの容量になるとのこと。転送レートは毎秒20MBほど。次に投入されるのは800GBから1.6TB。お値段はまだ未定ですが、まぁ安くはない模様。
個人的には容量もさることながらどれぐらい保存できるのかというのが気になるのですが……
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