乗り物

「飛行機はなぜ飛べるのか?」を分かりやすく学べるページが公開される


「飛行機はどうして飛べるのか?」と気になって調べても「翼が揚力を生み出しているから……」といった説明は見つかるもののいまいち理解しにくいものです。Bartosz Ciechanowskiが公開したページでは「翼の周囲の空気の動き」をアニメーションで確認しながら飛行機が空を飛べる理由を学ぶことができます。

Airfoil – Bartosz Ciechanowski
https://ciechanow.ski/airfoil/


車が前方に進んでいるとき、車には「車を下方向に引っ張る重力(青色)」「車に押された道路が車を上方向に押し返す力(緑色)」「エンジンで車輪を回して前方に進む力(黄色)」「車に押された空気が車を後方に押し返す力(赤色)」が働いています。この時、上下の力が釣り合い、前方に進む力が後方に進む力を上回っているため、車は前方に進むことができます。なお、以下の図のは力の釣り合いを簡単に示すものとして描かれているもので、力の発生位置は正しくないので注意。


プロペラ飛行機が前方に進んでいるときも、「飛行機を下方向に引っ張る重力(青色)」「飛行機を上方向に押す力(緑色)」「プロペラで前方に進む力(黄色)」「空気が飛行機を後方に押し返す力(赤色)」が働いており、上下の力が釣り合って前方に進む力後方に押し返す力を上回っているため、墜落せずに高度を保ったまま前に進むことができます。この時飛行機を上方向に押している力が「揚力」です。揚力はある程度自由に操作可能なため、揚力を重力より強くすれば機体の高度が上昇し、重力よりも弱くすれば高度を下げることができます。


以下の図は、飛行機の翼を真横から見たもので、飛行機は右から左に向かって進んでいます。飛行機が前方に進む際、翼には前方から後方に向かって空気がぶつかっています。


空気の流れと翼の間にできる角度(迎角)が大きくなると、翼の下部にあたる空気と上部に当たる空気の量に差が生じ、翼の下部は高圧に、上部は低圧になります。


迎角が上がって翼の下部が高圧、上部が低圧になった状態の翼にかかる空気の力を示した図が以下。下向きの力よりも上向きの力の方が大きくなっていることが分かります。この機体を上に押し上げる力が揚力で、揚力が重力よりも大きくなれば飛行機の高度が上昇するというわけです。


なお、Ciechanowski氏が公開しているページでは翼の角度を変えながら揚力の変化を確認したり、空気の流れと圧力の関係性を観察したりできるので、気になる人はアクセスしてみてください。

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in 乗り物,   サイエンス, Posted by log1o_hf

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