あの携帯型WindowsゲーミングPC「GPD WIN」の弱点をすべて克服した新型「GPD WIN 2」が登場
Windows 10を搭載するゲーム向けウルトラモバイルPC(UMPC)として大きな反響を得た「GPD WIN」が、CPUやストレージをよりパワーアップさせ、キーボードや冷却機構も見直すなど、あらゆる構造を刷新させた新型機「GPD WIN 2」としてバージョンアップして登場しました。
GPD WIN 2: Handheld Game Console for AAA Games | Indiegogo
https://www.indiegogo.com/projects/gpd-win-2-handheld-game-console-for-aaa-games-laptop#/
GPD WIN 2がどんな性能を持つWindows 10マシンなのかは、実際にFPSゲームの「Battlefield 1」をプレイする以下のムービーを見れば一発でわかります。
GPD WIN 2 Battlefield 1 (no tweaks !!!) - 128 GB SSD 8GB RAM Mini PC Intel m3-7Y30 HD Graphics 615 - YouTube
GPD WIN 2は、前作GPD WIN同様にクラムシェル型のUMPC。
しかし、GPD WINで得た課題を解決するべく構造は全面的に刷新されています。
OSはWindows 10 Home(64bit)を採用。シャープ製の6インチ(1280×720)・タッチスクリーン対応IPS液晶ディスプレイを搭載。5.5インチサイズだった前作から面積が9%アップしています。Gollila Glass 4を採用しており耐衝撃性にも優れています。
コンセプトは前作から変わらず、「Windows PCゲームをモバイルでプレイするためのUMPC」
前ポケットや……
後ポケットに入るサイズの携帯性を維持しています。
GPD WIN 2のサイズは162mm×99mm×25mmで、重量は460g。Nintendo SwitchやiPhone 6s Plusと比べてみても、携帯性で劣ることはありません。
4900mAh×2のバッテリーにより6~8時間の連続プレイが可能。モバイルバッテリーで充電することもできます。
軽量化のためにボディはABSとアルミニウム合金を採用。フタには軽量なマグネシウム合金が採用されています。なお、黒色のABSカバー部分は交換可能で、好きなカラーに変更可能だとのこと。
前作に引き続き物理キーボードを採用。ゲームコントローラーはキーボード奥に搭載されています。
底面には吸気用のファンを搭載。
左右と底面から吸気して、後方に排出するデザインに変更されました。
これにより、前作の「横方向排気による熱が、プレイの妨げになる」という問題を解決しています。
後方には、Type-C USB3.0ポート、ヘッドホンジャック、USB3.0ポート、microSDカードスロット、Micro HDMIポートを搭載。M.2 SSDを簡単に交換できるようなカバー付きスロットが採用されています。
ゲーミングモバイルPCということで、十字キーやジョイスティックだけでなく、側面にL・Rボタンまで搭載されています。
さらにキーストロークやキーボードデザインなどを完全に見直すことで、ゲームだけでなく長文のキー入力性も大幅に向上しているとのこと。
ゲームPCとして開発された前作GPD WINでしたが、UMPCとして利用するユーザーが大量発生。もっとオフィスアプリを快適に使いたいという声に応えてキーボードのデザインが一新されています。
性能面で見れば、大きな改良点はCPUが前作のAtom Z8750からCore m3-7y30(1.00GHz・2コア/4スレッド)にグレードアップしたところ。
CPU-Zのベンチマークから明らかなとおり、大幅な性能アップを実現しています。
CPU変更に伴ってiGPUもIntel HD Grapdhics 615にグレードアップし、GPU性能も飛躍的に向上しています。
ストレージも前作のeMMCからM.2タイプのSSDに変更。
4倍の高速化という劇的な進化を遂げています。なお、ストレージは2242サイズのM.2 SSDと換装OK。1TBの高速SSDに換装したり、USBメモリでストレージを増強したりすれば、最大可能ストレージ容量は2.256TB(2256GB)なので、大容量の3Dゲームを大量に持ち運ぶことも可能です。
外付けストレージ用のmicroSDカードの対応速度も大幅に向上。
なお、8GBのシステムメモリ(LP DDR3)も1866MHzをサポートしたことでわずかに性能アップしています。
CPU&GPUで2倍以上、ストレージ速度で5倍以上の性能アップを果たしたことで、GPD WIN 2は、ディスプレイ解像度であるHD(1280×720)サイズで、多くの3Dゲームを快適にプレイできる性能を実現しているとのこと。
人気ゲームにおけるHD環境でのフレームレートは以下の通り。「DOTA 2」「League of Legends(LOL)」「Overwatch」などのタイトルでは60fpsを軽々超えていることがわかります。
GPD WIN 2で「Overwatch」をヌルヌル快適プレイする様子は以下のムービーで確認できます。
GPD Win 2 - Overwatch - YouTube
Windowsゲームはもちろん、各種エミュレーターによって様々なフォーマットのゲームに対応している点で、GPD WIN 2は最強の携帯型ゲーム機と言っても過言ではありません。
GPD WIN 2は中国・深センに本拠を構えるGPD製作のゲーミングPC。GPD WIN 2の開発の経緯については以下の記事を見ればよくわかります。
【特集】初代を全面否定して生まれたポータブルWindowsゲーム機「GPD WIN 2」 ~いま、UMPCを大企業が作れないワケをGPDのWade社長に訊く - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/1100993.html
GPD WIN 2は前作GPD WIN同様、クラウドファンディングサイトIndeigogoでプロジェクトを開始しています。目標金額は10万ドルですが期限まで2カ月以上残した記事作成時点で早くも10倍近い出資金を集めています。GPD WIN 2プロジェクトへの出資では、649ドル(約7万2000円)の出資でGPD WIN 2を1台ゲット可能。
日本にも愛好家の多いGPD WIN後継機ということで、もちろん日本への発送にも送料無料で対応。2018年5月の発送が予定されており、「住所の記入は日本語でよろしく」とのことです。
GPD WIN 2: Handheld Game Console for AAA Games | Indiegogo
・関連記事
世界中で売れなかったゲーム機ワースト10 - GIGAZINE
Nintendo Switchは「アメリカ史上最速」で売れている家庭用ゲーム機 - GIGAZINE
Snapdragon 835搭載のARM版Windows 10ノートPCは2017年中に発売されるとQualcommのCEOが発言 - GIGAZINE
激安でiPadをWindows PCに変えられるポケットサイズの小型PC「InFocus Kangaroo」 - GIGAZINE
任天堂とソニーが共同開発した幻のゲーム機「Nintendo PlayStation」 - GIGAZINE
・関連コンテンツ