取材

ゆるキャラは「みきゃん」、「みかん県」愛媛は何もかもを蜜柑色にしてしまう


「蛇口からポンジュース」は定番ネタ。愛媛県はみかん、いよかん、デコポンといった柑橘類の生産日本一の都道府県です。和歌山県、静岡県というライバルがいながらも「みかん県」といえば愛媛県ではないでしょうか。

こんにちは、自転車で世界一周をした周藤卓也@チャリダーマンです。父親の実家もあることから、去年の夏と今年始めと愛媛県に足を運んでいます。そんな愛媛県及び松山市では「蜜柑色」がやけに目立っていました。街のいたるところでみかんの色が目に留まります。

◆ポンジュース
愛媛県をみかん県と言わしめるのは、このポンジュースがあるからでしょう。赤白緑と並んだ真ん中に果実のイラスト、どこか懐かしくなるような素朴なデザインは今も昔も変わりません。日本一のブランド力を誇るオレンジジュースです。

「愛媛のまじめなジュースです。」という有名なキャッチフレーズ。


県外でも入手可能ですが、本場・愛媛県で飲んでみたくなるお約束。


グミにもなっていました。甘味と酸味の絶妙なハーモニー。


もちにもなっていました。モチモチしたお餅に、フワフワしたマシュマロ、核はジューシーなポンジュース入りのゼリーという三層構造です。


松山城へ向かうロープウェイ乗り場には、かの有名なポンジュースが出てくる蛇口のモニュメントがあります。


・ポンジュース以外でも
全国にある「ステラおばさんのクッキー」というお店。松山の店舗では「紅まどんなジュース」「清見ジュース」といったオレンジジュースも提供していました。


松山空港にあったシャンパンタワーならぬ、みかんジュースタワー。


空港のステンドグラスにもみかんがたわわに実っています。


観光ガイドの中心にもみかんマーク。


みかん、みかん、みかん、みかん、みかん、みかん……。

◆みきゃん
そんなみかんづくしの愛媛県のゆるキャラは、もちろんみかんがモチーフでした。その名も「みきゃん(MICAN)」。愛媛県の方言「~やけん」と犬(けん)を掛けた犬キャラです。みきゃんの「きゃん」は子犬の鳴き声、アルファベット表記の「CAN」には「できる」という前向きな気持ちも込められています。

愛媛県庁/みきゃんのかんづめ みきゃん自己紹介
https://www.pref.ehime.jp/h12200/mican-kanzume/profile.html

みかんと見間違いそうになるまんまるとしたお顔。みかんの皮にあるぶつぶつは、そばかすとなってあどけなさを作り出していました。緑色の2つの葉っぱはお耳の役目。ハート形のお鼻に愛媛ならではの「愛」を感じましょう。体はずんぐりむっくりとした幼児体型。尻尾にはみかんのお花が咲いています。あざといくらいに「かわいい」を全面に出したキャラでした。

松山空港では、今年9月開催の「えひめ国体」を猛烈にアピールしていました。


国体に因んで、いろいろなスポーツに挑戦しているみきゃんのイラスト。


自転車も漕いでいました。メタボっぽいお腹が気になります。


愛媛県庁(第一別館)を支配しているような巨大みきゃん。


愛媛県の南予(なんよ)地方をアピールする猫キャラ「にゃんよ」と2ショット。


お土産物屋さんのショーウインドウにも大きなぬいぐるみが置いてありました。


NTTのタウンページにもみきゃんを発見。松山市がある中予は夏目漱石の坊っちゃんスタイル、今治市がある東予は海賊として有名な村上水軍スタイルでした。


松山市内を走る路線バスのラッピング車両にもその姿を確認できます。


あのポンジュースにも、みきゃんバージョンがありました。通常の濃縮還元ではなくストレート果汁というこだわり。


麦わら帽に首タオルという日本伝統の農作業スタイルで汗を流しておられます。「温州(おんしゅう)みかん」と誤読させない「うんしゅうみかん」というひらがな表記にみかん県の本気を見ました。


「国産みかん果汁」の認証マーク。


熊本県のくまモンのように愛媛県ではみきゃんが街にあふれていました。

また、腐ったみかんから生まれた「ダークみきゃん」という敵役もいます。「みきゃん」の足を引っ張ることが生き甲斐という悪役の鑑。こちらも要チェックです。

愛媛県庁/みきゃんのかんづめ ダークみきゃんの部屋
https://www.pref.ehime.jp/h12200/mican-kanzume/darkmican.html


・他のキャラクター
みかんを使った愛媛県のキャラはみきゃんだけではありません。

Jリーグに加盟する愛媛FCのマスコットキャラもみかんがモチーフでした。その名もオ~レくん。オーレオーレオーレオーレと繰り返す「オーレ!チャンプ」の歌と県産品のオレンジを掛けています。オ~レくん口の横についているのは粒じゃなくて果汁。オフィシャルサイトのプロフィールでは嫌いなものに徳島県の名産品「すだち」を挙げていました。ライバルチームの徳島ヴォルティスに対抗心むき出し。


オ~レくんにはたま媛ちゃん(たまひめちゃん)、伊予柑太(いよかんた)という仲間もいます。口の横にはいずれも果汁。たま媛ちゃんの頭には花髪飾りのようなお花が咲いていました。


プロ野球の四国独立リーグ、愛媛マンダリンパイレーツのマスコットキャラも顔がみかんでした。チーム名のマンダリンも英語でみかんという意味です。


子ども110番のデザインも警察の制服を着たみかんでした。


◆蜜柑色
このようなみかん県だからこそ、松山市内を歩くと蜜柑色がやけに目立ちます。

路面電車の駅もバスの停留所も蜜柑色が基調のデザイン。


まばゆいほどの蜜柑色をしていた伊予鉄道の車両。


松山市内と空港を結ぶリムジンバスの車体も鮮やかな蜜柑色をしていました。


市内のフリーWi-Fiも蜜柑色です。みかんが電波を出しているようです。


ここからは、ややこじつけかもしれませんが……カフェメニューの案内の枠も蜜柑色をしています。しかもメニューにオレンジジュースとありました。


窓にあったヘアーサロンの案内も蜜柑色。


どうしても蜜柑色が気になってしまいます。


「よろしくま」と愛媛銀行の広告にも蜜柑色が効果的に使われていました。


◆弟も
別行動をしていた弟からも報告あり。

お笑い芸人の友近(ともちか)さんが「伊予観光大使(いよかん大使)」を務めていたときのポスター。


同じ愛がつく県として「アイチじゃないよ、エヒメだよ」という観光PRのコラボキャンペーンをやっていました。


どこかのトイレのハンドソープも蜜柑色。


美味しそうなみかんのジェラートも食べてらっしゃいました。


このような感じで愛媛県の「みかん県」という異名は伊達じゃありませんでした。ふと街を歩けば「みかん」か「みきゃん」か「蜜柑色」が目に飛び込んでくる土地でした。

福岡の実家でもみきゃんのダンボールを発見というおまけつきです。


(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak
Facebookページ https://www.facebook.com/chariderman/
DMM講演依頼 https://kouenirai.dmm.com/speaker/takuya-shuto/
)

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in 取材, Posted by logc_nt

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