AWSでFPGAが利用できる「F1 Instances」&すべてのインスタンスにGPU機能を追加できる「Elastic GPUs」
Amazonがラスベガスで開催したイベント「AWS re:Invent 2016」で、FPGAが利用可能な「F1 Instances」と、既存のインスタンスにGPUを追加できる「EC2 Elastic GPUs」を発表しました。
開発者プレビュー ー EC2 Instances (F1) with Programmable Hardware | Amazon Web Services ブログ
https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/developer-preview-ec2-instances-f1-with-programmable-hardware/
進行中 ー Amazon EC2 Elastic GPUs | Amazon Web Services ブログ
https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/in-the-work-amazon-ec2-elastic-gpus/
◆F1 Instances
MicrosoftのAzureに続いて、F1 Instancesの登場でAWSでもFPGAを利用できるようになります。なお、現時点ではF1 Instancesは開発者プレビュー版となっています。
利用可能なFPGAの仕様は以下の通りです。
F1 Instancesについては、ホストからFPGA、FPGAからメモリ、FPGAからFPGAを含む複数の通信方式用に事前設定されたI / Oインターフェイスとサンプルアプリケーションが含まれる専用ツール「F1ハードウェア開発キット」が提供されます。
また、開発者はFPGAイメージをパッケージ化してAWS Marketplaceで販売できるようになるとのこと。AWSは「FPGAのロジックを設計し、クラウドベースのツールを使ってシミュレート・検証し、それを数日で市場に出すことができる」 としており、ソフトウェアと同様のビジネスモデルがサポートされる予定です。
Amazon EC2 F1 Instances
https://aws.amazon.com/jp/ec2/instance-types/f1/
◆EC2 Elastic GPUs
これまでGPUを利用する方法としてG2インスタンス・P2インスタンスが用意されていましたが、いずれもインスタンスサイズによってGPUの数が決まっていました。しかし、EC2 Elastic GPUsでは、既存のすべてのインスタンスタイプにGPU機能を追加することができるようになります。
EC2 Elastic GPUsでは、アプリケーションに合ったEC2インスタンスタイプとサイズを選択して、Elastic GPUの使用を指定可能。追加できるGPUメモリは1GBから8GBまでの4パターンが用意されています。
また、OpenGLライブラリは自動的にElastic GPUの追加を検出して使用開始になるとのこと。OpenGLはWindowsのサポートからはじめ、その後、Amazon Linux AMIやOpenGLの他のバージョンのサポートを追加する予定。ちなみにDirectXやVulkanなど他の3D APIのサポートも検討中で、興味がある場合は知らせて欲しいとのことです。
Elastic GPUs - Amazon Web Services
https://aws.amazon.com/jp/ec2/Elastic-GPUs/
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