たった14年で消えた伝説の芸術学校「バウハウス」の3万2000点もの作品を無料でハーバード大学美術館が公開
造形学校としてわずか14年間しか存在しなかったにも関わらず、優れた機能性とデザインの建築物や家具などを生み出し、近代デザイン・建築界に大きな影響を与えたのがドイツの「バウハウス」です。ナチスによって閉鎖されてからは、初代校長で建築家のヴァルター・グロピウスがアメリカ・ハーバード大学の教授に就任するなど、教師陣や生徒の多くがアメリカに移住しました。そしてハーバード大学美術館が、2016年8月17日、このバウハウスに属する建築・家具・写真・絵画といった貴重な資料を無料で公開しています。
Harvard Museums Releases Online Catalogue of 32,000 Bauhaus Works | ArchDaily
http://www.archdaily.com/793507/harvard-museums-releases-online-catalogue-of-32000-bauhaus-works
バウハウスで生まれた作品などは以下から見ることができます。
The Bauhaus | Harvard Art Museums
http://www.harvardartmuseums.org/tour/the-bauhaus/slide/6450
バウハウスは様々な芸術を結び付ける総体としての建築を目指したこともあり、トップページでは建築分野に焦点を当てた作品が並んでいます。
建築分野に登録されている資料は以下から。建築家のアンドール・ヴァイニンガーが描いた幾何学な建物のデザインや……
グロピウスが描いた邸宅のデザイン画など。いずれも幾何学的で芸術作品のような仕上がりです。
グロピウスとアルフレッド・アーントによって計画されていた集合住宅の計画図。
グロピウスが劇場監督エルヴィン・ピスカトールのために描いた劇場の完成図はこんな感じ。
ウェブページには作品一覧が表示され、各作品をクリックすると……
以下のような感じで表示され、作品が何で描かれたのかなど詳細がわかるほか、TwitterやFacebookなどで共有できるようにもなっています。
さらにトップページ右上のバーガーアイコンをクリックすると、建築以外の作品を見ることもできます。
「Furniture(家具)」はこんな感じ。
工業的でありながらデザイン性にすぐれた作品を次々に見ることができ、好きな人ならスクロールする手がとまらなくなります。
「Clay, Glass, Metal, Wood(粘土、ガラス、金属、木材)」というカテゴリには……
1920~30年代に作られたランプやキッチンツールなどが並んでいました。
「Photography(写真)」
当時の世の中を垣間見ることができる写真や……
情緒的なポートレイト
アーティスティックな写真までさまざまなジャンルの写真を見ることが可能です。
「Typography(タイポグラフィ)」
これもポスターや本の表紙など、好きな人にはたまらないモダンな作品がずらりと並んでいます。
「Pedagogy(教育学)」には、当時使われていたのであろうカラースキームなどの資料がたくさん。
「Painting and Sculpture(絵画と彫像)」では……
さまざまな手法で描かれた絵画や……
立体作品を見ることが可能。
「Print and Drawing(印刷物とドローイング)」はこんな感じ。
「Weaving(機織り)」というカテゴリでもさまざまなテキスタイルを眺めることができて楽しいです。
なお、各カテゴリ内をキーワードで検索したり、作家ごとに作品を表示させたりも可能となっています。
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