「世界一静かな部屋」に入ると一体何を感じるのか?
IBMは大型の精密実験装置の正しいデータを得るため、スイスのチューリッヒに6000万ユーロ(約71億円)をかけて「世界一静かな部屋」を作り出していますが、ここの他にも「世界で最も静かな部屋」と呼ばれる場所が存在します。それはOrfield Labsが設計したあらゆるノイズを吸収する「Anechoic chamber(無響室)」と呼ばれる部屋であり、中に入るとどんな体験ができるのかOrfield Labsの創業者が語っています。
Listen For a Pin Drop In One of the World's Quietest Rooms - YouTube
正確な音響実験を行うために作られた部屋である「Anechoic chamber」は、アメリカ・ミネソタ州のミネアポリスにあります。
Orfield Labsの創業者であるSteven Orfield氏が電話インタビューで、Anechoic chamberについて語ってくれるとのこと。
Anechoic chamberの内部はこんな感じ。99.99%のノイズを吸音できるよう設計されており、「世界一静かな部屋」としてギネス記録を保持していたこともあります。
Orfield氏によると、Anechoic chamberに入って電気を消してしまうと、無音過ぎるゆえに耳鳴りなど「体内の音」が聞こえてくるとのこと。
腕や足の関節を曲げた時の音なども、はっきり聞こえるそうです。
関節を曲げる音は木の板を2枚合わせた時に鳴る音に似ているとのこと。
自分の心臓が「ドンドン」と鳴る音や……
肺で呼吸する音まで、普段は聞こえないような体内の音が聞こえるほど静かな部屋となっています。
これまでリポーターなどが室内に何分入っていられるか試していますが、1時間近く中に入っていられる人もいれば、15分もたたずに出てしまう人に分かれるとのこと。人によっては「完全な静寂」にリラックスすることもあるそうですが、閉所恐怖症の人などにとっては、悪夢のような部屋になっているようです。
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