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自動運転車の法整備に向けてFord・Google・Uberなどが設立したロビー団体の代表が語る

By Brook Ward

自動車メーカーのフォードやボルボ、そして自動運転車の開発を進めるGoogle、Uber、Lyftの5社は、政府に対して自動運転車(セルフドライビングカー)関連の法律調整などを働きかけるロビー団体を共同で設立しました。ロビー団体は「Self-Driving Coalition for Safer Streets」と名付けられており、代表として弁護士でNHTSA(国家道路交通安全局)の責任者を務めたデビッド・ストリックランド氏を迎えているのですが、「自動運転車業界で最も重要なロビー活動家」とも言われるストリックランド氏が今後の展望などを語っています。

Meet the self-driving car industry’s most important lobbyist | The Verge
http://www.theverge.com/2016/4/27/11519680/david-strickland-interview-self-driving-car-lobbyist-nhtsa


自動運転車を開発している5社が設立したSelf-Driving Coalition for Safer Streetsは、自動運転車に関する政策決定について、政府への働きかけを目的としたロビー活動団体です。政府や議会に対して自動運転車の安全性や性能を各社が個別に訴えることは、重複する部分が必ず発生してしまうことがあります。そのため、自動運転車の技術を開発している企業が協力することで、迅速に自動運転車に関する新法案の作成や、技術発展の妨げになるルールの改善の要求などを速やかに行えるわけです。

そんなSelf-Driving Coalition for Safer Streetsの代表を務めることになったデビッド・ストリックランド氏は、「自動運転車の技術はまもなく実現するでしょう。私の仕事は人々にこのテクノロジーが成功する見込みを説き、人々が広く恩恵を受けられることを理解してもらうことです」とThe Vergeに話しています。


国家道路交通安全局は自動車の自動運転をLevel 0~Level 4の5段階で定義しており、Level 4は人間の手を借りずに安全に道路を自動走行できる状態を指しています。ストリックランド氏は、Level 4の自動運転車が合法的に走行可能になることを目的としています。完全自律型の自動車が公道を走るためには、新たな法律の立法や、いくつかの法律の調整が必要になると見られています。アメリカ運輸省も自動運転車の規定に関するアイデアを収集しているところで、できる限りイノベーションの発展を妨げないことを保証しているとのことです。

一方で、アメリカでは州によって異なる州法が存在するため、「州によっては自動運転車が規制される可能性も十分にある」とストリックランド氏は予想しています。自動運転車の公共利用に対する懐疑論者も存在しますが、ストリックランド氏は「我々のグループは、自動運転車が安全であることを技術的に証明するヤリの穂先になるでしょう」と話しています。

By Travis Wise

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in 乗り物, Posted by darkhorse_log

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