スマートフォンが使えない場所・環境でも通信でき地図が使える「goTenna」
人がたくさん集まるイベント会場や、基地局が近くにない山奥などでは、スマートフォンを満足に使えないことがあります。そんなときに、ペアになった端末同士で、Wi-Fiや衛星に頼らない独自のネットワークを作ってお互いに通信できるようにしてくれるのが「goTenna」です。
goTenna | Text & GPS on your phone, even without service.
http://www.gotenna.com/
実際のところどのように使うのか、どのように役立つのかは以下のムービーを見るのがベスト。
日々の生活の中でスマートフォンは欠かせないアイテムの1つとなっています。
視界の中に、スマートフォンを触っている人が何人もいるという光景も珍しくありません。
しかし、スマートフォンにも苦手な環境があります。例えば、利用者が極端に狭い範囲に固まるイベントのときや……
周囲に基地局などが一切ない環境では、役に立たないことがあります。
大規模な停電が発生したときには、都会でも使えなくなってしまうことがあるかもしれません。
ここは電波状況が悪いようです。
メッセージを送りたくても送れない、ということになるかも。
そんなときに役立つのが「goTenna」。
使い方はカンタン、本体に格納されているアンテナを伸ばし……
アタッチメントストラップでバッグなどに固定。
これで準備OK。goTennaは2つ1組で、このデバイス同士で通信を行い、独自のネットワークを作ります。通信は151Mhz-154Mhz帯の電波で行い、スマートフォンはgoTennaとBluetoothでペアリングします。
すると、iOSかAndroidのアプリ経由でテキストメッセージのやりとりをすることが可能になります。発信機の出力は2Wで、理論上はgoTenna同士が50.5マイル(約81.3km)まで離れていても利用できるとのこと。女性ははぐれた仲間たちが滝のところにいることを知って……
無事合流することができました。
ライブ会場でも、周囲の人たちがメッセージを送れず困っている中、スピーカーの近くに相手が待っていることがわかりました。
こちらは真っ暗になってしまったので、仲間たちと「ブラックアウト・パーティー」をすることにしたようです。
もともと、このgoTennaのアイデアは2012年にハリケーン・サンディに襲われたニューヨークで大規模な停電が発生したときに思いついたものだそうです。
メッセージのやりとりはプライベートなネットワークで行われるので、「これすごくイイね、もっとない?」とちょっとグレーな会話も安心してできるとのこと。
はぐれたアイアンマンも安心です。
本体にはリチウムポリマー電池が内蔵されていておよそ24時間稼働可能、Micro-USB端子から充電します。
また、地図データがgoTennaに内蔵されているので、オフラインでも利用可能。なお、自分の位置情報を送信する機能もあるのですが、GPSは内蔵していないため、ペアリングするスマートフォンのGPSデータを使うことになるそうです。
価格は2本1組で299ドル(約3万4000円)のところ、199ドル(約2万2600円)に値下げ中。色はパープル+オレンジとブルー+グリーンの2種類の組み合わせがあります。
4色がセットになったファミリーパックは499ドル(約5万6800円)のところ、398ドル(約4万5300円)で販売中。
非常時にはかなり役立ちそうなアイテムですが、日本で販売される予定はないのでしょうか。
・関連記事
衛星電話「イリジウム Extreme」を3Gが圏外になる山中で実際に使ってみた - GIGAZINE
KDDIの衛星通信「イリジウムGO!」で通話やSOS発信などを行ってみました - GIGAZINE
GoogleのWi-Fiルーター「OnHub」の性能&潜在能力はどれほどなのか? - GIGAZINE
ダンボーの目が光る無線LANルーター&無線LAN中継機登場、リボルテックダンボーと合体可能 - GIGAZINE
・関連コンテンツ