世界初の赤外線サーモカメラ搭載の頑丈系スマホ「CAT S60」をキャタピラーが開発

建設機械メーカーのキャタピラーのモバイル部門Cat Phoneが、赤外線カメラを搭載したスマートフォン「CAT S60」を発表しました。赤外線カメラ付きで堅牢性に防水・防塵機能も兼ね備えており、建設現場で大いに活用できそうなスマートフォンですが、個人利用も十分アリと言えそうな出来栄えになっています。

Cat® S60 Announced As World's First Smartphone With Integrated Thermal Camera
http://www.catphones.com/en-gb/news/press-releases/cat-s60-announced-as-worlds-first-smartphone-with-integrated-thermal-camera

Cat's next rugged phone will be the first with a built-in thermal camera | The Verge
http://www.theverge.com/2016/2/18/11032288/cat-s60-flir-thermal-camera-android-smartphone

これが世界初の赤外線カメラ搭載スマートフォン「S60」

リアのメインカメラの上にあるのが赤外線カメラ。サーマルカメラで有名な「FLIR(フリアー)」が赤外線カメラを提供しています。

FLIRの赤外線カメラを使えば、かざすだけで物に触れることなく温度が一発で測定可能とのこと。

どんな物でもかざすだけで温度測定して画像保存できる赤外線サーモグラフィ「FLIR i3」を使いまくってみましたレビュー - GIGAZINE

赤外線カメラを搭載するS60は、防塵・防水機能を持ち水深5メートルで1時間沈めてもOK。さらにMIL-810G規格に準拠しており高さ1.8メートルからコンクリート上に落としても耐えられる堅牢性をも兼ね備えています。

ディスプレイも「ゴリラガラス4」で保護するなど、衝撃・摩耗対策に抜かりはありません。さらに手袋を使っていても、手が濡れていても操作可能とのことで、建設現場などで使えるような工夫が施されています。サイドに搭載している「SOS」ボタンなどの使い方が気になるところです。

4.7インチ(1280×720)液晶ディスプレイを搭載し、SoCはSnapdragon 617(8コア)、メモリは3GB、ストレージは32GB、バッテリー容量は3800mAhで、OSはAndroid 6.0 Marshmallowを採用。

フロントカメラは 500万画素、リアには1300万画素のメインカメラとFLIRの赤外サーモグラフィーカメラを搭載。

S60は、2016年後半に599ドル(約6万7000円)/649ユーロ(約7万3000円)で発売予定。スペイン・バルセロナで現地時間の2016年2月22日から始まるMobile World Congress(MWC2016)でお披露目されます。

S60は50フィートから100フィート(約15メートルから約30メートル)離れた場所から肉眼では確認できない物の温度を測定でき、ビル建設中などの粉じんが立ちこめる場所でも使えるとのこと。ビジネス用途以外でも、調理中や高気密・高断熱住宅の機密性チェックやアウトドアスポーツなど幅広い一般用途で使えそうなスマートフォンと言えそうです。

◆2016/2/22 追記
The VergeによってMWC2016の会場で撮影した「CAT S60」の実機ムービーが公開され、赤外線サーマルカメラの威力が明らかになっています。

The first smartphone with a built-in thermal camera - YouTube