マインクラフトの続編をうたう悪質な偽アプリが登場するも内容がチープ過ぎ

Mojangが2009年にリリースし多数のプラットフォームで展開されているマインクラフトは世界的に人気があるゲームで、発売から6年が経過しても、その人気は全く衰えません。そんな中、マインクラフトの続編をうたうゲーム「Minecraft: Pocket Edition 2」がApp Storeに登場し、多くのユーザーがインストールしたものの、内容はマインクラフトとかけ離れたものになっていました。

The number 4 highest rated paid game on iOS right now seems to be a fraudulent "sequel" to Minecraft. How does this stuff get through App Review? : Games
https://www.reddit.com/r/Games/comments/3zu0ko/the_number_4_highest_rated_paid_game_on_ios_right/

Minecraft: Pocket Edition 2 is as shameless as App Store games get • Eurogamer.net
http://www.eurogamer.net/articles/2016-01-07-minecraft-pocket-edition-2-is-as-shameless-as-app-store-games-get

ことの発端は、verynayceというユーザーが掲示板redditに「有料版iOS向けゲームの第4位にランクインしているアプリがマインクラフトの続編をうたう偽物っぽい」というスレッドを立てたことです。このスレッドを見たEurogamer.netが実際にApp Storeで調べたところ、4.99ドル(約580円)で販売されている「Minecraft: Pocket Edition 2」というアプリを発見。スマートフォン向けのマインクラフトは「Minecraft: Pocket Edition」という名前でMojangからリリースされており、「Minecraft: Pocket Edition 2」は誰が見ても同ゲームの続編であると思いこんでしまいます。

「Minecraft: Pocket Edition 2」の製品情報には、販売者の名前が「Scott Cawthorn」と記載されています。Scott Cawthornは、おそらくホラーゲーム「Five Nights at Freddy's」の開発者として知られる「Scott Cawthon」さんをもじった名前であると考えられます。また、クレジットにMojangの名前を表記するなど、明らかにユーザーをだます開発者の意図が感じられます。

ゲームの説明欄には「家からお城まで自由に作れるゲーム」とマインクラフトっぽいことが書かれているのですが、Eurogamer.netが実際にインストールしてプレイすると、マインクラフトとはかけ離れたゲーム内容であることが判明しました。

Minecraft: Pocket Edition 2の実際のプレイ画面が以下の画像になり、マインクラフトを見たことがある人ならオリジナルのゲームとは全く違うことが分かるはず。Eurogamer.netによると、Minecraft: Pocket Edition 2はただのトップダウンスワイプゲームで、画面中央にいる忍者を操作して襲いかかるゾンビを退治するという内容とのこと。また、ゲームに登場する忍者が格闘ゲームモータルコンバットに登場する「スコーピオン」というキャラクターにそっくりであり、パクリ疑惑までかけられています。

Eurogamer.netはMinecraft: Pocket Edition 2の起動画面に表示される著作権情報に「Viktor Todorov」という名前を発見し「この人物が開発者なのでは」と予想していますが、実際のところは不明です。当然のことながら、Minecraft: Pocket Edition 2はApp Storeから削除されていますが、アメリカのApp Storeのランキングで4位にランクインしていたこともあり、誤って購入してしまったユーザーは多数いる模様。ただし、購入したユーザーに返金対応がとられるのかどうかはわかっていません。そもそも、厳しいことで知られるApp Storeの審査を、明らかに偽物とわかるMinecraft: Pocket Edition 2がどうやって通過したのかが気になるところです。