政府の検閲で消されたページを表わす「451エラー」がスタート

By Ben Raynal

ウェブページを見ているときに「404エラー」のようなHTTPエラーコードが表示された経験は、インターネットユーザーなら誰にでもあるはず。「404」は該当ページが削除されていたり、サーバーが落ちていることを表わすエラーコードなのですが、新たなエラーコードとして、「政府による検閲で消去されたページ」に対して表示される「451エラー」が承認されました。

draft-ietf-httpbis-legally-restricted-status-04
https://datatracker.ietf.org/doc/draft-ietf-httpbis-legally-restricted-status/


mnot’s blog: Why 451?
https://www.mnot.net/blog/2015/12/18/451

インターネット技術の標準化を策定する団体Internet Engineering Task Force(IETF)は、「法的理由でページにアクセスできなくなっている」ということを示す「451エラー」を文書で公表しました。文書を担当したmnot氏のブログによると、すでに451エラーは有効化されており、利用可能な状態になっています。

451エラーを提案したのはオープンテキストの共同設立者であるTim Bray氏で、「451」のナンバーはレイ・ブラッドベリの「華氏451度」に由来しています。類似するコードとして「アクセス権がない」ということを表示する「403エラー」がありますが、「どんな理由でアクセスが禁止されているか」までは表示されません。Bray氏を含む多くの人がオンライン上で検閲が行われている事実を強調する重要性を主張していたことから、「451エラー」が正式に採用されたとのことです。

mnot氏によると、HTTPステータスコードは400~499番までの制限付きの名前空間であるため、限られた番号を消費することは妥当かどうかが議論の的になっていたとのこと。また、新しいステータスコードの導入は潜在的に全てのリソースに影響があり、403エラーのページでヘッダもしく本文中にメッセージを表示すれば「どんな理由でアクセスが禁止されているか」を表記できることなどから、当初は反対意見が多かったようです。

By mike

一方で、Tim氏の提案に賛同したいくつかのサイトが実験的に451エラーの導入を始めたことや、合法的なオンライン活動の保護を目的としたウェブサイトLumenや、表現と情報の自由を擁護するウェブサイトArticle 19などが、451エラーによるウェブ上の検閲の事実を機械的に収集できることの有用性に関心を示し始めたことで、正式に451エラーが承認されるに至ったとのことです。

◆「451エラー」ができること、できないこと
451エラーは、全ての検閲コンテンツで使われることを保証するものではありませんが、ネットワークベースのファイアーウォールやウェブサーバーでも使用することができます。mnot氏は特にコンテンツの検閲を強いられているGithub・Twitter・Facebook・Googleのようなウェブサイトが頻繁に採用するのではないか、と予想。また、前述のように自動的に検閲を追跡するシステムを構築できるほか、451エラーを介してユーザーに別の方法でコンテンツにアクセスすることを促す議論もコミュニティで見られるとのこと。

一部の政府は451エラーの使用を却下する可能性もありますが、それは市民に対して「我々は国民を監視している」というメッセージを送ることと同じ意味を持つため、同様に有効であると言えるわけです。

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