自宅でWi-Fiの電波がどのように拡散していくのかをシミュレーションできる「WiFi Solver FDTD」レビュー

「Wi-Fiのつながりやすい場所・つながりにくい場所をヘルムホルツ方程式を使って特定する」というシミュレーションをインペリアル・カレッジ・ロンドンの博士課程学生であるジェイソン・コールさんが行っていたことがありました、誰でも同シミュレーションを自宅で行えるAndroidアプリが99円でダウンロード可能だったので、実際に使ってみました。

WiFi Solver FDTD - Android Apps on Google Play
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.jasmcole.wifisolver

アプリのインストールはここから。有料アプリのため、「￥99」となっている部分をタップします。

「同意する」をタップ。

「購入」をタップ。

パスワードを入力して「確認」をタップ。

購入のためクレジットカードのCVCコードを入力してタップします。

支払いが完了したら「続行」をタップし……

インストールが完了したら「開く」を押してアプリを起動します。

ホーム画面はこんな感じ。デフォルトではサンプルの間取りが表示してあるので、まずはサンプル間取りを使って試してみます。

真ん中にぽつんと置かれているのがルーター。画面上部に表示されている「Iterations 100 Plot every 1 Plot limit 1」では、Iterationの後ろの数が計算回数の総数を示し、数値を上げるほど表示される波の数が多くなります。また、Plot everyは波を画面に表示する間隔、Plot limitがスケールの上限で、Plot limitが小さい数字であるほど波の色が鮮やかになって電波の動きがよく分かります。また、間取りの白い部分の素材がコンクリート、青がレンガ、赤が木材、緑がガラスで、黒は空間として電波の拡散具合が計算・表示されるという仕組み。

「Run」をタップするとスタート。しばらくは「Converting Image and allocating memory」と表示されたまま何も起きませんが……

ほどなくして、「Step 4,=106ps」といった表示がでてきます。今回はIterationsを100と設定しているので、100のうち4ステップまでが完了しており、シミュレーション内では106ピコ秒が経過しているという意味。

波がどんどん広がっていって……

最終的にここでストップ。

さらに波の動きを観測したい時はIterations直後の数字を大きくすればOK。「terations 300 Plot every 10 Plot limit 1」として「Run」をタップします。

徐々に波が広がっていき……

空間の外にまで。

扉の開いている右上の部屋にはやや強い電波が観測できますが、完全に密室になっている左上の部屋には、やはりあまり電波が届いていないことが分かります。

画面下部、真ん中の「Type」を「Single」から「Double」に変更すると、表示されるルーターの数が2つに。

「Rotation」のバーをスライドさせれば、2つの位置関係を変更可能です。

画面をタップすればルーターの位置は簡単に変更できるので、左上の部屋にルーターを設置して「Run」を押してみます。

すると、最初にルーターを置いていた波の上に新しく置いたルーターの波が重なってしまいました。

リセットするにはいったんアプリを終了し、再起動する必要があります。

再び挑戦してみると……

こんな感じで電波の拡散具合を観測できます。

自分の部屋の間取りで試す場合は、まず間取りをPNG形式で作成する必要があります。このとき、1ピクセルが実際の間取りの大体1cmの計算で、推奨されている画像サイズは500×500px。それ以上画像が大きくなりすぎると、計算にむちゃくちゃ時間がかかるようです。

アプリの「Open」をタップし……

作成した画像を開きます。

作成したPNG画像を開くとこんな感じ。

真ん中にあったルーターを画面右下あたりに移動させ、今度はIterationsを500にして「Run」をタップ。

じわじわと電波が拡散されていき……

こんな感じで終了。

なお、「Run」を押してから「R」を押せば、シミュレーションのアニメーションをGIFとして保存できるとのこと。

ただし、シミュレーションが終わった後に「storage/emulated/0にGIFを保存しました」と表示されるのですが、確認してもどこにもGIFアニメが保存されていないという事態が発生していました。