メモリ大手のSanDiskをHDD大手のWestern Digitalが買収、2兆円超えの大型買収に
メモリ製造大手のSanDiskとハードディスク(HDD)製造大手のWestern Digitalは、Western DigitalがSanDiskを買収することで合意に達したと発表しました。HDD大手によるメモリ大手の大型買収によって、巨大なストレージメーカーが誕生することになります。
Western Digital Announces Acquisition Of SanDisk
http://www.wdc.com/en/company/pressroom/releases/?release=e5f16023-3969-4cd0-bc3b-fe7e35572518
Transaction_Infographic.pdf
(PDFファイル)http://www.wdc.com/en/company/investor/library/Transaction_Infographic.pdf
2015年10月13日にロイターが「SanDiskが身売りを計画中で、その相手先として有力なのがWestern Digitalである」と報じていましたが、この報道どおり、Western DigitalによるSanDisk買収が正式に発表されました。買収総額は約190億ドル(約2兆3000億円)という超大型買収となっています。
この買収によって、Western Digitalの約9700人の従業員&約1万件の知的財産権とSanDiskの約3000人の従業員&約6500件の知的財産権を、Western Digitalは保有することになり、HDD、フラッシュメモリの両面で巨大な資産を持つ名実ともに最大のストレージ企業となる見込み。Western Digitalのスティーブ・ミリガンCEOは今回の大型買収について、「(この買収によって)魅力的な高品質製品を提供することが実現でき、ストレージ業界における革新的なリーダー企業になる、というWestern Digitalの長期的戦略にかなうものだ」と述べています。
Western Digitalは「2020年までにストレージ市場は2013年比で10倍にまで成長する見込みで、SSD市場は年平均で10%の着実な伸びを見せる」と予想。ビッグデータの分析やムービー、モバイル端末、クラウドコンピューティングの成長に伴って、売り上げを2015年の370億ドル(約4兆4000億円)から760億ドル(約9兆1000億円)まで増大させたいと野心的な中長期の展望を発表しています。
なお、SanDiskと協業関係にあるメモリ大手の東芝との提携についても継続するとしており、3D NAND技術の開発計画に影響を与えないことが明らかにされています。
Western DigitalによるSanDiskの買収は、SanDisk株主の承認を受けた上で、2016年第3四半期に完了する予定です。
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