アニメと伝統文化のコラボが見られた「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ) 2015」
京都市で2012年から開催されている「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)」は、2015年9月19日(土)・20日(日)に開催された今年のもので4回目を迎えました。関西圏のコンテンツ市場の促進を図ることを目的の1つとしているイベントで、様々なブースの出展やステージイベントの実施がありましたが、実際に会場に行ってみると、アニメと日本の伝統文化とがコラボしたアイテムが特に目に入ってきました。
京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)2015
http://kyomaf.jp/
メイン会場は平安神宮近くにある「みやこめっせ」(京都市勧業館)。
建物内は地下1階、1階、3階の3つのフロアに分かれています。人出はかなり多く、「ぎっしりで動けない」というほどではないものの、座って休憩するスペースを確保できずに通路の隅に座っている人もいるぐらい。
メインの展示が行われているのは3階。いろいろな企業・作品のブースがある様子は「関西版AnimeJapan」みたいな雰囲気。
晴明神社でご祈祷を受けていた「牙狼 -紅蓮ノ月-」のブースも。
ブース側面にはシリーズでおなじみの特徴的なロゴと、キービジュアル。
ブース内には、金時・雷吼・星明の3人のパネルが。両側には桂正和さんによる直筆のキャラクターデザイン図が展示されていましたが、残念ながら撮影禁止でした。このあと、どこかで見られるチャンスは来るのでしょうか……。
そんな3階のほぼ中央にあったのが、2015年夏に話題となった「ラブライブ!ねぶた」の3年生チーム。
これはパネル展示されていた、「地下鉄に 乗るっ」のキャラクターたち。
1階の飲食スペースにも多くの人が。
さらに、1階から降りたスキップフロアのような休憩スペースには……
「ラブライブ!ねぶた」1年生チーム。
会場内がどんな雰囲気だったのかを伝える映像ニュースが、MBSのサイトで見られます。
京都国際マンガ・アニメフェア賑わう|MBS 関西のニュース
http://www.mbs.jp/news/kansai/20150920/00000028.shtml
会場はこれだけではありません。みやこめっせの前にあるバス停から、シャトルバスに乗り……
第2会場の、京都国際マンガミュージアムに移動。
庭になっている部分には、ミュージアム内から持ち出せる漫画本を読みふける人々の姿が。
ここでは「琳派オマージュ展」が行われています。メインビジュアルとして使われているのは「火の鳥 蓬莱山図」(作・平尾務 art direction 山田晋也(豊和堂))
©手塚プロダクション
これは、琳派400周年とアニメ雑誌・ニュータイプ30周年のイベント。「琳派」とは、本阿弥光悦、俵屋宗達に始まり、尾形光琳らが広げてきた流派です。なお、ここでは撮影許可を得て撮影した写真を掲載していますが、ミュージアム内は「琳派オマージュ展」を含めて原則撮影禁止です。
展示品はメイン作品が約60点、総点数は約110点。豊和堂の絵師・山田晋也と平尾務による描き下ろし作品を細見美術館が監修したものや、京都の職人・在京都の工房による名産品にコンセプトを展開した一点物の作品、既存の作品にデザイナーが琳派のテクスチャーを作品の世界観に合わせて融合した作品が並びます。
最初のギャラリー1・2の展示品テーマは「琳派オマージュについてのイントロダクション」。
左から「双犬図/俵屋宗達」「椿に鶯図/酒井抱一」「四季草花図/尾形光琳」「金魚玉図/神坂雪佳」「白蓮図/酒井抱一」
こちらはオマージュ作品が並びます。左から「アトムに富士図 掛け軸」「火の鳥蓬莱山図 掛け軸」「秋野にパンジャとレオ図 掛け軸」「レオとユニコ図」
©手塚プロダクション
リラックマ三態。左から「リラックマと磯馴松図」「コリラックマと竹林図」「リラックマと軒端の梅図」
©2015 San-X Co.,Ltd. All Rights Reserved.
「初音ミクに燕子花図屏風」には、子どもの背丈ほどもある初音ミクが描かれています。
©Crypton Future Media, INC.
「白象図」「燕子花図/尾形光琳」「火の鳥 友禅型紙」
「金箔扇面火の鳥蒔絵」
©手塚プロダクション
「松図/中村芳中」「蔦図/俵屋宗達」「柊かがみと紅梅白梅図 キャンバス」「太陽ノ牙朽果図 キャンバス」
©美水かがみ/KADOKAWA
©SUNRISE
紙ではなく陶器に描かれた「銀彩 火の鳥 陶額」。
©手塚プロダクション
続いてはギャラリー3、「クールジャパンのコーナー」。「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語」
©TYPE-MOON・ufotable・FSNPC ©TYPE-MOON printed by Epson
©Magica Quartet/Aniplex・Madoka Movie Project Rebellion printed by Epson
「京都・清水焼陶額 島津 豊久」「ドリフターズ 那須 与一」「ドリフターズ 織田 信長」「ドリフターズ 島津 豊久」「ドリフターズ 土方 歳三」。
©KOUTA HIRANO/SHONENGAHOSHA/ENDStheBLACKLOAD
電灯の笠と和傘も。
©KOUTA HIRANO/SHONENGAHOSHA/ENDStheBLACKLOAD
「古都里 織田 信長」
©KOUTA HIRANO/SHONENGAHOSHA/ENDStheBLACKLOAD
「京和傘 那須 与一」
©KOUTA HIRANO/SHONENGAHOSHA/ENDStheBLACKLOAD
ドリフターズはこの京まふに合わせて「京都上洛記念」だというご当地PVを公開しています。
ドリフターズ 京都上洛記念 期間限定公開 京まふご当地PV - YouTube
ギャラリー4は「About KADOKAWA」と題して、過去のニュータイプや、ニュータイプを刊行しているKADOKAWA関連のアイテムが集まっていました。ただし、過去のニュータイプは編集部所蔵の1冊しかないとのことで、表紙は見られますが中身は閲覧不可でした。なお、奥にかけられている絵は、いずれもこのイベント用に作られたものだとのこと。
そして、ギャラリー6は「Rimpa meets Kawaii」。「かほはゆし(顔映ゆし)」から変化していった「かわいい(可愛い)」が、今や国際的に使われるようになっているということで、琳派とカワイイが出会ったらどうなるのかをまとめたテーマ展示の部屋。左から「鉄腕アトム アトムに富士図」「リボンの騎士 サファイアの心」「リボンの騎士 サファイア」「リボンの騎士 仮面の騎士」。
©手塚プロダクション
2015年9月で放送が終わる「Charlotte」のものも。「Charlotte 有宇、奈緒、柚咲」「Charlotte 有宇と奈緒」「Charlotte メインビジュアル」
©VisualArt's/Key/Charlotte Project
ちなみに、みやこめっせ内になかった「ラブライブ!ねぶた」2年生チームはミュージアム2階に設置されています。このねぶたのみ、一般の方も撮影OKとなっていました。
1階の角にはこの「琳派オマージュ展」のコラボグッズを販売する特設ショップが設けられていました。京まふは20日で終了ですが、9月21日(月)からも販売場所を常設ショップ内に移してグッズ販売は続くとのこと。
参考までに、行列はこれぐらい並んでいても10分ほどで入場可能。9月19日(土)・20日(日)のうち最も長い時で20分待ち前後だったとのこと。
記事に掲載したもののうち、みやこめっせでの展示は20日で終了ですが、「琳派オマージュ展」は会期が11月3日(火)までとまだ1ヶ月以上あるので、ぜひ足を運んで、実物を見てみて下さい。京都国際マンガミュージアムの入館料は大人800円・中高生300円・小学生100円で、「琳派オマージュ展」自体は無料で見られます。
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