メモ

樹齢390歳で広島の原爆を乗り越え江戸・明治・大正・昭和を生き抜いた不死鳥レベルの盆栽「ヒロシマ・サバイバー」


アメリカのワシントンD.C.にある国立樹木園は、446エーカー(1.8平方km)の敷地に世界中から集められた植物が保存されている施設です。その国立樹木園にある盆栽・盆景博物館には、日本の広島で育てられた390歳にもなる盆栽が展示されています。

Hiroshima Survivor | National Bonsai Foundation
https://www.bonsai-nbf.org/hiroshima-survivor/

This 390-year-old bonsai tree survived an atomic bomb, and no one knew until 2001 - The Washington Post
http://www.washingtonpost.com/local/the-390-year-old-tree-that-survived-an-atomic-bomb/2015/08/02/3f824dae-3945-11e5-8e98-115a3cf7d7ae_story.html

国立樹木園にある盆栽・盆景博物館に展示されているのは「ヒロシマ・サバイバー」という名前の盆栽で、アメリカ建国200周年となる1976年に日本から寄付されたもの。2002年から盆栽・盆景博物館の館長を務めるJack Sustic氏は「ヒロシマ・サバイバーの素晴らしいことの1つは、この盆栽が1625年から生き続けていることです」と盆栽が生き抜いてきた歴史を称賛しています。


1945年に広島に原爆が投下された当時、ヒロシマ・サバイバーは広島県の盆栽職人である山木勝氏の手により爆心地から3kmの自宅で育てられていました。原爆の爆風と閃光はすさまじいものがありましたが、盆栽があった場所には爆心地側に壁があったため、被害が最小限に抑えられたそうです。


また、投下当時に自宅にいた山木氏一家は、自宅の窓ガラスが全て吹き飛ばされたものの、一家全員が無事に生き抜いたとのこと。山木氏の自宅があった己斐周辺は黒い雨が降った地域ですが、ヒロシマ・サバイバーに目立った症状は現れておらず、その生命力には驚くものがあります。

ヒロシマ・サバイバーは五葉松という盆栽に人気がある松の一種で、390歳という樹齢は盆栽・盆景博物館の中で最も長いとされています。1625年に宮島から採られた後、山木家に渡ったものと言われていますが、正確なルーツは不明です。江戸、明治、大正、昭和という4つの時代を生き抜き、今もなおアメリカで生き続けるヒロシマ・サバイバーについて、Sustic氏は「どれくらい生き続けるか考えるのは気乗りしないけれども、おそらく200年は生きるでしょう」と話しています。

By jpellgen

国立樹木園はヒロシマ・サバイバーが40年を同館で過ごしたことを記念して、2016年に改装が終わる日本館にヒロシマ・サバイバーを移動する予定。国立樹木園は有名な観光地ではないものの、ワシントンD.C.を訪れた際には足を運んで、ヒロシマ・サバイバーを見て歴史に思いをはせるのもよさそうです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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