Kickstarterでこれまで最も多くの出資額を集めたプロジェクトは何か？

インターネット上でアイデアを公開し、「コレ欲しい！」だとか「ぜひ援助したい！」という後援者を集めることで、足りない資金を補ったり潜在顧客の数を知ることができたりするクラウドファンディングサイトが「Kickstarter」です。そんなKickstarter上で最も成功したプロジェクトと言っても過言ではない、出資総額トップ20にランクインしたプロジェクトが公開されています。

Discover Projects » Most Funded — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/discover/most-funded

◆1位：Pebble Time、出資総額2033万8986ドル(約24億5000万円)

「Pebble Time」は2015年3月28日が出資期限となっていたプロジェクトで、トップ20の中で最も最近まで出資を募っていました。2012年にKickstarter上に登場した「Pebble」の後継機がゲットできるプロジェクトで、スマートウォッチながらディスプレイにカラー対応の電子ペーパーを使用しており、最長で7日間の連続駆動が可能という点も非常に魅力的。出資総額はダントツです。

◆2位：COOLEST、出資総額1328万5226ドル(約16億円)

2位に輝いたのは2014年夏にKickstarter上に登場した一際異彩を放つプロジェクト「COOLEST」。COOLESTではただのクーラーボックスではなく、ミキサー・スピーカー・USB端子・栓抜き・LEDライト・包丁とまな板などの機能が全部入りの画期的過ぎるクーラーボックスがゲット可能でした。多機能過ぎて常人には理解されないかと思いきや、約16億円もの出資を集め、堂々の出資総額ランキング2位に上り詰めています。

◆3位：Pebble、出資総額1026万6845ドル(約12億4000万円)

2012年にKickstarter上に登場したスマートウォッチが「Pebble」。Apple WatchもAndroid Wearも発表すらされていなかった時期に登場し、12億円以上というトンデモナイ出資額を集めました。なお、調査会社Strategy Analyticsが公開した2014年第1四半期(1月から3月)のスマートウォッチ市場に関するレポートでは、Pebbleが約11％のシェアを誇っておりリリースから2年が経過した時点でも非常に健闘していることが伝えられています。

◆4位：Exploding Kittens、出資総額878万2571ドル(約10億6000万円)

Kickstarter上では多くのオリジナルボードゲーム作成プロジェクトが登場していますが、その中で最も出資総額が多かったのが「Exploding Kittens」です。山札から順番にカードを引いていき、爆弾をくわえた子猫のカードを引き当ててしまうと大爆発してゲームオーバー……というカードゲームで、コミカルながらもプレイヤー同士の駆け引き満載な手軽に遊べるカードゲームとなっています。20ドル(約2400円)の出資でカードはゲットできるのですが、何と約22万人が出資を行っており、最も出資者の数が多いプロジェクトにもなっています。

◆5位：OUYA、出資総額859万6474ドル(約10億3000万円)

低価格かつOSにAndroidを搭載しているということで多くのゲーマーから注目を集めたのが「OUYA」。出資総額は10億円超えです。すべてのゲームに無料体験版の準備を義務化することで、ユーザーがゲームを買うべきか買わざるべきかの判断を、ゲームプレイ後に下せるようにした、画期的なプラットフォームです。2012年に登場したOUYAには、中国最大のインターネット関連企業アリババが12億超の投資を行ったことも明らかになっています。

◆6位：Pono Music、出資総額622万5354ドル(約7億5000万円)

トップ20の第6位にランクインしたプロジェクトの「PonoMusic」は、シンガーソングライターのニール・ヤング氏が主導するプロジェクトで、ミュージシャンがスタジオで作ったサウンドをそのまま伝えられるというハイレゾ音源対応音楽プレイヤー「PonoPlayer」をゲットできるというものでした。なお、現在はPonoPlayerで再生できるハイレゾ音源が購入可能なオンラインストアもオープンしているのですが、値段が高すぎるという指摘が続出しています。

◆7位：The Veronica Mars Movie Project、出資総額570万2153ドル(約6億9000万円)

2004年から2007年までアメリカで放送されていたTVドラマ「ヴェロニカ・マーズ」の映画版製作プロジェクトが第7位にランクイン。企画・製作総指揮のロブ・トーマス氏がプロジェクトを主導し、映画版も無事公開されています。

◆8位：Reading Rainbow、出資総額540万8916ドル(約6億5000万円)

2006年に放送が終了した人気子ども番組「Reading Rainbow」が、専用のプラットフォームなどを制作するために出資を募り、見事復活に成功しています。

◆9位：Torment、出資総額418万8927ドル(約5億円)

プレーンスケープ トーメントの続編RPGの制作プロジェクト。

◆10位：Project Eternity、出資総額398万6929ドル(約4億8000万円)

バルダーズ・ゲート、プレーンスケープ トーメント、Fallout、Icewind DaleなどのRPGを手がけたメンバーにより作られた期待の新作RPG。

◆11位：Mighty No. 9、出資総額384万5170ドル(約4億6000万円)

ロックマンシリーズや鬼武者シリーズなど、大ヒットゲームを手がけたゲームクリエイターの稲船敬二さんによる、Windows向け横スクロールアクションゲーム。

◆12位：ZANO、出資総額233万5119ポンド(約4億1000万円)

手のひらサイズで、どこにでもついてきて簡単に自分撮りが可能となるドローン。

◆13位：BONES、出資総額342万9235ドル(約4億1000万円)

プラスチック製フィギュアの制作プロジェクト。

◆14位：The Micro、出資総額340万1361ドル(約4億1000万円)

直感的かつシームレスにモデリングや出力が可能な低価格3Dプリンター。

◆15位：The Dash、出資総額339万551ドル(約4億1000万円)

外部機器とBluetoothによるワイヤレス接続が可能で、本体内に4GBのストレージを備えるほか、各種センサー搭載でランニングや水泳などのワークアウトの記録も可能な多機能なイヤフォン。

◆16位：Double Fine Adventure、出資総額333万6371ドル(約4億円)

Double Fineのアドヴェンチャーゲーム「Broken Age」制作に向けたプロジェクト。Broken Ageは現在Steamでも配信されています。

Broken Age Act 1 Launch Trailer - YouTube

◆17位：Conan、出資総額332万7757ドル(約4億円)

コナン・ザ・グレートやキング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2として映画化もされた、人気ヒロイックファンタジーシリーズ「英雄コナン」のボードゲーム版。

◆18位：BONES II、出資総額316万9610ドル(約3億8000万円)

第13位にランクインした「BONES」の第2弾。

◆19位：WISH I WAS HERE、出資総額310万5473ドル(約3億7000万円)

ザック・ブラフが監督と主演を務め、Kickstarter上で制作資金を募った映画。

◆20位：FORM 1、出資総額294万5885ドル(約3億5000万円)

複雑な構造でも、プロデザイナーが使用する3Dプリンターと同レベルのクオリティで仕上げることができる安価な3Dプリンター。