人里離れた自然保護区でナチス・ドイツのアジトが発見される
By James Vaughan
第二次世界大戦後、敗戦したナチス・ドイツ親衛隊(SS)のアドルフ・アイヒマンやエーリヒ・プリーブケはアルゼンチンへ逃亡したことが知られています。そんなアルゼンチンの人里離れた自然保護区の中から、高さ3メートルの塀が巡らされたナチス・ドイツの隠れ家だったと見られる廃墟が発見されました。
Argentine archaeologists probe 'Nazi hide-out' for clues - BBC News
http://www.bbc.com/news/world-latin-america-32014659
事の発端はブエノスアイレス大学の研究者ダニエル・シャベルゾン氏がアルゼンチンの自然公園の奥深くにある廃墟付近で、第二次世界大戦時代に鋳造されたドイツ硬貨を発見したこと。廃墟にはアドルフ・ヒトラーの側近マルティン・ボルマンが潜んでいたと近辺に住む人の間でうわさされていた場所だったため、Schavelzon氏は真相を突き止めるべく廃墟の調査を行いました。
シャベルゾン氏によると、廃墟は全部で3つの建物を最長3メートルの塀で囲っており、人里離れた自然保護区内にある建造物としては「信じられないほどの規模」と話しています。しかしながら廃墟は非常にアクセスしづらい場所にあり、廃墟の正確な位置を知っていなければたどり着くことが難しいとのこと。内部からは1930年代~1940年代の間に作られたドイツ硬貨やドイツの陶磁器マイセンが見つかったことから、ナチス・ドイツの隠れ家として建造された建物であることが判明しています。
なお、ナチス・ドイツの逃走者たちはアルゼンチンの都市部で自由に生活できていたため、シャベルゾン氏は「隠れ家を作ったものの、使われることはなかったのでしょう」と予想。また、1998年にベルリンでボルマンの遺骨が発見されており、DNA鑑定で証明されていることから、シャベルゾン氏は廃墟にボルマンが潜んでいたという都市伝説を否定しています。
廃墟を撮影したムービーも公開されており、以下から見ることができます。
Secret Nazi lair found deep in Argentine jungle - YouTube
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