パイロット目線で操縦できるParrotの新型ドローン「Bebop Drone」を体験してみました
手のひらに載るドローン(クアッドコプター)のRolling SpiderやiPhone/iPadで操縦可能なAR Drone 2などのドローン製品を送り出しているParrotが、本体に内蔵したカメラの映像を見ながら操縦できる新型ドローン「Bebop Drone」を発表しました。日本国内では4月に発売されるという新しいドローンを一足先に借りることができたので、どんなフライトが可能なのか試してみることにしました。
パロット社製 Bebop Drone 頑丈な超軽量クアッドコプター、1400万画素の魚眼レンズカメラ、解像度:フルHD 1080p、スカイコントローラー、3軸ベースの画像スタビライザー
http://www.parrot.com/jp/products/bebop-drone/
コレが編集部に届いたBebop Droneの実機。本体サイズは28×32×3.6cmとコンパクトで、重量も約400グラムと軽量に仕上がっています。
本体前部のカバーを開けると、1400万画素HDカメラが姿を表しました。視野180度という魚眼レンズを搭載していますが、後半のムービーでもわかるように実際に撮影される映像はいたって自然なものになっています。カメラで撮影した映像は、本体内のメモリーに保存することができ、PCとUSBケーブルで接続して取り出すことも可能です。
Bebop Droneは4基のローターを持つクアッドコプター。機体は前後ツートーンカラーに塗り分けられており、ローターも同色になっているのがスタイリッシュ。カラーはレッドとイエロー、ブルーの3色がラインナップされています。
ちなみに、パッケージ同梱品はこんな感じ。機体とローターをカバーし、周りの人や物の安全を確保するハル(バンパー)を左右に取り付けることが可能で、バッテリーが最初から2個入っているのがうれしいところ。世界各国で使えるコンセントアダプターが4つと、USBケーブル、そして交換用のローターが2個×2色セットになっています。
ハルを取り付けるとこんな感じ。外周部は柔らかい発泡スチロール製なので、不意に当たってもケガの心配がなさそうです。
脱着式のバッテリーは、本体後方の黒い部分になっています。
後方から見ると、機体のコンパクトさがよくわかります。グラスファイバーで補強されたというABS樹脂でできた機体は、墜落の衝撃にも高い耐久性を持っているとのこと。
よく見ると、機体主要コンポーネントは赤いラバー上にマウントされていることがわかります。こうすることでローターの振動をシャットアウトして、映像の品質アップをはかっている模様。コンパクトな機体内部には、機体の安定性を高めるために加速度計やジャイロスコープ、磁力計などのセンサーを内蔵。また、地面を撮影して対地速度を測る垂直カメラや超音波センサー、圧力センサーなども搭載されているとのこと。
機体を眺めたところで、さっそく飛ばしてみることに。本体の電源を入れる前に、まず操作用のアプリを用意しておきます。アプリはAndroid版とiOS版がリリースされていますが、今回はiPad Air 2にインストールして操作してみることにしました。
本体の電源スイッチは、機体後部のこの小さいボタン。電源を入れ、次にスマートフォン/タブレットとWi-Fiで接続します。
Wi-Fi設定画面で「BebopDrone******」と表示される項目に接続。Bebop Droneは複数のアンテナと周波数帯を使うMIMO(マイモ)に対応しており、安定した通信を実現しているとのこと。なお、周波数帯は2.4GHz帯と5GHz帯を使うことができますが、屋外で使用する際には許認可の関係で2.4GHzしか使うことができないので注意が必要です。
Wi-Fi接続が完了したら、アプリを立ち上げ。
アプリ画面で「START」をタップすると、操縦モードに入ることができます。なお、この時点で画面にはすでにカメラが捉えた映像が映し出されています。
準備が整ったところで、さっそくフライトに突入。基本的な操縦は、画面をタッチしながらタブレットを前後左右に傾けるだけというもので、慣れれば直感的な操作が可能。機体の姿勢が安定しているので、あまり余計なことに気をとられずに操縦することができます。また、メインとなるFPV機能については、実際の動きとはおよそ0.5秒程度のレイテンシー(=遅れ)があるのと、やや動きがカクカクする瞬間はあるものの、激しい動きでなければ実用の範囲に入るものといえそう。不意に現れた障害物を避けるのは苦手ですが、大きく開けた広い空間をゆったりと飛ぶにはもってこいといえそうです。
Parrotのドローン「Bebop Drone」でFPV操縦を体験してみました - YouTube
今回は使うことができませんでしたが、Parrotでは物理的ジョイスティックを装備してラジコン感覚で操縦することができるスカイコントローラーもラインナップ。タブレットに送られてくる映像を見ながら本格的なフライトを楽しむこともできるようになっています。
Parrotの「Bebop Drone」は4月の発売に向けてサイトで予約を受付中。記事作成時点ではビックカメラ.comとヨドバシ.comでの予約が可能で、Bebop Drone単品の価格は税抜き7万900円~税込7万6570円、「スカイコントローラー」とのセットは税抜き13万900円~税込14万1370円となっていました。
Parrot 日本 - Where to buy - Parrot Bebop Drone Skycontroller
http://www.parrot.com/jp/store-locator/parrot/parrot-bebop-drone-skycontroller/JP/ecommerce/
・関連記事
手乗りドローン「Rolling Spider」を発売前に飛ばしまくってみましたレビュー - GIGAZINE
一人称視点で空を飛ぶ圧倒的速度とド迫力が体感できるFPVドローンレース高画質映像集がすごい - GIGAZINE
スマホでカメラの映像を見ながら操縦できるミニドローン「Jumping Sumo」を発売前に触りまくってみました - GIGAZINE
誰でも簡単にHDムービーが空撮できてiPhone/iPadがコントローラーになる「AR Drone 2」で太陽の塔を撮影してみた - GIGAZINE
指先に載る驚異的なサイズの世界最小ラジコンヘリ「ピコファルコン」を室内で飛ばしまくってみました - GIGAZINE
・関連コンテンツ