取材

常識破りの操縦方法で誰でも簡単に楽しめる新感覚レーシングドローン「Drone Racer」が登場


2016年9月24日(土)と25日(日)に一般公開される「第56回 全日本模型ホビーショー」の会場で、従来にはないシンプルな操縦方法を持つ新しいタイプのドローン「Drone Racer」が発表されました。RCモデルなどを製造・販売している「京商(KYOSHO)」が「未来のクルマはタイヤがなくなっているんじゃないか?」といったコンセプトをもとに生みだしたDrone Racerは、複雑になりがちなドローンの操縦をシンプルにし、誰にでもドローンレースを楽しめるようにするという、これまでのドローンの常識を一歩進めるような新感覚ドローンになっていました。

全日本模型ホビーショー 京商|イベント
http://www.kyosho.com/jpn/event/presently/plastic_radio/index.html

今回発表されたDrone Racerがコレ。非常にスリムなボディと、4本伸ばされた細いアームに取り付けられた様子は、まるでF1マシンのような雰囲気。


白い「ダイナミックホワイト」にカラーリングされた「G-ZERO(ジーゼロ)」と……


赤いラインが特徴的な「フォースブラック」に塗られた「ZEPHYR(ゼファー)」の2色がラインナップされています。


横から見ても、非常にスリムなボディになっていることがわかります。ドローンなのに、リアウイングが付いているあたりからも、レーシングタイプであることを物語っています。


Drone Racerはその名が示すとおり、誰でも手軽にレースが楽しめるドローンです。京商のブースでは、実際にミニレースを行う様子が実演されていました。

京商「Drone Racer」がミニレースを繰り広げる様子 - YouTube


機体の大きさは、全長302mm×全幅300mm×全高65mm(ガード含む)で、バッテリーを含む重量はなんと130グラムという超軽量なもの。この軽量さのおかげで航空法の定める飛行ルールの規制対象外となるため、特定の禁止区域以外であれば自由にフライトを楽しめるというメリットがあるとのこと。


そして、従来のドローンの常識を覆すのが、このホイラータイプのコントローラー(送信機)。人さし指を握るとドローンが前進し、人さし指を反対方向に広げると、バックします。切れ角の少なめなホイールを左右に回すとドローンが左右に旋回するほか、微妙な調整で左右に機体を傾けて横移動することも可能。さらに大きく切り込むと、自動的にドローンが前進しつつ旋回を開始する、という風に、操作に応じてコンピューターが自動で制御を行うように設計されています。スマートフォンタイプを含め、現在市販されているドローンのほぼ全てが左右のスティックでコントロールするのに対し、京商のDrone RacerはまるでクルマのRCカーのような感覚で操縦することが可能です。


実際にコントローラーを握って飛ばしてみると、従来のドローンとも異なり、もちろんRCカーとも異なる感覚で、例えるとすれば「空を飛んでいるRCカー」といった感じ。高価格帯のドローンのようにビタッと静止することはありませんが、スロットルを入れているとほぼ思い通りに動かすことが可能で、慣れればかなり細かい操作もできるようになりそう。なにより、通常のドローンのように上下移動に意識を向ける必要がほとんどないので、前後左右の動きに集中できるというイージーフライトが最大のメリットといえます。このあたりは、京商の目指した「空飛ぶクルマ」というコンセプトがそのまま現れている部分といえそうです。


シンプルな操縦を可能にしているのが、超音波センサーと気圧センサーによる自動高度制御のはたらきです。コントローラーの親指部分には3段階のスイッチが搭載されており、設定ひとつで「着地」「高度35cm」「高度60cm」を切り替えることができます。つまり、1度高度を決めてしまえばあとはドローンが自動で「見えない空中の道路」をキープしてくれるというもの。初心者には意外と難しい、水平に飛行する操縦を自動で肩代わりしてくれるのがDrone Racerの特長で、ユーザーはスピードをコース取りだけを考えるだけでOK。なお、フライト中も35cmと60cmの高度は自由に変更が可能。


前述のように、Drone Racerは130グラムという超軽量な機体のため、日本の航空法の規制対象外の機体ということになります。そのため、特別な免許などが必要なしで飛ばせるのが大きなポイント。周囲の安全に配慮することは当然といえますが、ドローンを始める敷居の低さとシンプルな操縦方法で、ドローン初心者や、手軽にドローンレースを初めてみたい人にピッタリな機体といえそうです。


付属のUSBでWindows PCと接続して、機体のセッティングを変更することも可能です。また、別売りのケーブルを使用して、USBホスト機能があるAndroid端末と接続することでも同様にセッティングが可能。ユーザーのテクニックやレベルにあわせて、機体の運動性能を変更したり、上級者向けのセッティングに変更することができるようになります。


誰でもすぐに楽しめるように、買ってきてすぐ飛ばすことが可能な「レディセット」が用意されているのが初心者にも安心なポイント。


Drone Racer本体と送信機、3.7V-1000mAh Li-Poバッテリー、USB充電器、スペアプロペラ1機分、クイックスタートガイドなど、必要なもの全てがセットされています。


また、自分で塗装ができるクリアボディなど、カスタマイズするためのオプションパーツも用意されています。


ボディのほかに、プロペラの回転をアップするためのギヤセット、パワーアップ用モーター、軽量化のためのチタンビスなどのパーツをラインナップ。


京商の「Drone Racer」は、必要なものが全て入った「レディーセット」は「G-ZERO」「ZEPHYR」の両モデルとも税抜価格2万6000円で2016年11月25日に発売予定。9月24日(土)からは予約を受付開始予定で、11月6日までに予約した人にはもれなくスペアバッテリーパックがプレゼントされるキャンペーンが実施されます。

京商|キャンペーン


なお、京商のブースでは、FPV環境を実現するためのシステムが参考出品されています。このように、送信機の上にモニターをセットし……


Drone Racerの先端に小型のカメラをセットすると、飛行中のドローンから送られてくる映像をリアルタイムで見ながら操縦できるようになるとのこと。映像の転送には微弱電波を使用するために免許取得などの手続きは必要なく、映像はアナログ方式で送受信されるので、デジタル式にありがちな遅延が発生しないのもメリットとのことです。


京商が公開している公式ムービーでも、Drone Racerの楽しみ方を見てみることができます。

KYOSHO DRONE RACER BRAND PV - YouTube

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in 取材,   動画, Posted by darkhorse_log

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