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Appleの自動車発売時期を業界関係者が激白、勝算はあるのか?

By davidgsteadman

新たに自動車業界への参入が取り沙汰されているAppleですが、Bloombergが業界関係者から得たという情報によれば、その参入時期は2020年がターゲットになっていることがわかりました。

Apple Wants to Start Producing Cars as Soon as 2020 - Bloomberg Business
http://www.bloomberg.com/news/articles/2015-02-19/apple-said-to-be-targeting-car-production-as-soon-as-2020

この情報は匿名を条件とした関係者から得られたもの。一般的にまったく新しい車両の開発には短くとも5年から7年という開発期間が必要とされるのですが、Appleが2020年のデビューを実現させるためには最短期間である5年という短い期間で開発を終了させることが必要になります。

この「2020年」というタイミングも一つの重要なポイントとなりそう。既存自動車メーカーのGMと、すでに電気自動車(EV)を発売しているテスラは、1回の充電で200マイル(約360km)を走行できる新型EVを2017年に登場させることを目標としており、これら車両の登場によって、「The Powerhouse」など自動車メーカーにまつわる作品の著者であるスティーブ・レヴィン氏は「EVが一気に普及し、EV時代が到来する転換点になります」と語っています。つまり、Appleは「EV時代」到来の波を捉えるために開発を進めている模様。

By Kim Seng

Appleは2015年第1四半期の純利益が180億ドル(約2兆1400億円)にも達するという極めて良好な経営状況にあり、その豊富な資金力を武器にさまざまな新規事業の開拓を秘密裏に行っています。その中でも最も注目を浴びつつあるのが自動車業界への参入であり、これは自動車用電池メーカーから人材を引き抜いたとして裁判が起こされているなどの状況からも間違いないと考えられていました。

Appleは過去にもさまざまな新規参入で成功を収めてきた実績があるのは周知の事実。さまざまなメーカーが乱立していたMP3音楽プレイヤーの世界にiPodを投入して市場を制したことや、「まさか」と考えられていた携帯電話の業界にiPhoneをデビューさせて非常に大きな地位を築いているのがその典型的な例といえます。

By Leo Lambertini

この自動車業界への「黒船到来」のうわさについて、既存の自動車業界では静観の構えを見せているのが大半の状況。自動車テクノロジーを専門に扱う「Kelley Blue Book」のアナリストであるマット・デロレンツォ氏は「Appleはテクノロジー開発に長けているとは思いますが、自動車業界は基本的に昔ながら(bricks-and-mortar)の世界であり、今後もそうあり続けるでしょう」と、新規参入の難しさを語っています。また、自動車大手のフォルクスワーゲンのマルチン・ヴインターコルンCEOは「新しい競争相手のことはそれほど恐れていません。逆に、彼らの取り組みそのものが、我々にデジタル世界へ注力することを後押ししてくれることになります」と語っています。

これまでAppleは既存の技術を活用して次々に革新的な製品を登場させてきましたが、果たして自動車の世界でも同様の状況を作ることができるのか、さまざまな方面から注目が集まりそうです。

By bolti22

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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