音楽好きなら知っておきたい、音楽を聴く心理に隠された驚くべき7つの真実
音楽を聴くという行為には何らかの人間の本能に訴えかけてくる力が宿っているものですが、その根源と現象についてBuzzFeedが7つのポイントを挙げて解説しています。
7 Facts Every Music Lover Should Know - YouTube
◆1:サビが繰り返し登場する曲はヒットする傾向にある
Journal of Consumer Psychologyによると、「ヒットソングになる重要なポイントはサビ(コーラス)の繰り返し回数を多くすること」だとのこと。
過去50年のヒット曲を2400曲を調査したところ、コーラスの回数が1回増えるたびにビルボードチャートで1位を獲得する可能性が14.5%増加するという研究結果が出ています。
その理由は、繰り返して何かに接することにより警戒心が薄れ、高感度や印象が高まるという単純接触効果(ザイアンス効果)と呼ばれる心理的効果によるもの。これは音楽に限らず、CMを繰り返し見るうちにその商品が欲しくなってしまうような場合にもみることができます。
そんな曲の例として、以下のようなタイトルがリストアップされています。いずれも確かに同じフレーズが何度も出てくる傾向があるようですが、なぜここにThe Beatlesの「Hey Jude」やLed Zeppelinの「Stairways to Heaven(天国への階段)」が含まれていないのかが不思議なところ。
Ringo Starr-Photograph - YouTube
Bee Gees - Jive Talkin' (1975) - YouTube
Michael Jackson - We Are The World (Official Music Video) - YouTube
Tears For Fears - Shout - YouTube
The Notorious B.I.G. - "Hypnotize" - YouTube
Jennifer Lopez - I'm Real - Official Music Video HD - YouTube
◆2:音楽を聴くことで「賢い」と感じる脳
アーカンソー大学の研究によれば、何度も曲を聴くという行為により、自分が賢くなったように感じることがあります。
それは、同じ曲を繰り返し聴くことで脳に記憶が残り、次に聴く時には「この曲知ってる」と思うから。
◆3:しかし聞きすぎには注意
いくら繰り返し聴くことでよい効果があるといっても、ものには限度があり、関心は最高潮に向けて高まったあとは減少するという逆U字型を描くことが知られています。毎年クリスマスの時期になると同じ曲を繰り返し耳にしてウンザリすることもありますが、これも心理的な現象によるものです。
◆4:「空耳」も心理的効果によるもの
本来の歌詞とは異なる歌詞を歌っているように聞こえることを空耳と呼ぶことがありますが、これも心理の働きによるもの。人は歌詞を理解する時に、すでに持っている知識をもとにした「予測」を行っています。
歌詞の意味を理解するという行為は、音を聞くという行為と、脳の中で予測するという行為の組み合わせで行われるものです。
2014年に発表された調査結果では、空耳の内容が面白ければ面白いほど、いつまでたってもそのように聞こえ続けるということがわかっています。
その一例として上げられていたのがテイラー・スウィフトの「Blank Space」という曲。以下のムービーでは0分58秒の部分で「Got a long list of ex-lovers(過去のガールフレンドのリストを手に入れたわ)」と歌っているはずなのですが、どうしても「Got the lonely Starbucks lovers(孤独なスターバックス好きを手に入れたわ)」と歌っているようにしか聞こえません。
Taylor Swift - Blank Space - YouTube
日本で「空耳」と聞くと、タモリ倶楽部の「空耳アワー」で取り上げられているもののように日本語以外の曲が日本語に聞こえるものを思い浮かべますが、英語から別の英語に聞こえるというパターンもなかなか新鮮です。
◆5:耳から離れない曲
ふとしたことがきっかけで、特定の曲が耳について離れなくなる現象のことを「earworm(イヤーワーム:耳の虫)」と呼びます。
その原因はさまざまですが、近い時期に繰り返し曲を耳にすることが引き金になることが多いもの。
さらに、ある単語を一文字見るだけで曲が頭の中によみがえることもあります。
◆6:音楽で呼び起こされる感情
2014年に行われた調査では、悲しい曲を聴くことで多岐にわたる複雑な感情および一定の前向きな感情が呼び起こされることがわかっています。
中でも、過去や懐かしいものを思い起こすノスタルジックな感情が最もよく引き起こされたとのこと。
◆7:牛も音楽を聴いている
そして最後に、乳牛にリラックス音楽を聞かせると牛乳の生産量が増加することがわかっています。
おそらく音楽を聴かせることで、牛のストレスが軽減されるのがその原因と考えられています。
そして、2001年に発表された調査結果では、テンポの速い音楽よりもスローな音楽のほうが牛乳の生産量が3%上がったことが示されています。
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