闇サイトのトラフィックのうち約80%以上が児童ポルノサイト閲覧であることが判明

By Enrique Saldivar

IPアドレスを公開することなくインターネットに接続できる匿名通信システム「Tor(トーア)」は、軍隊が安全な通信を行うためや、子どものプライバシーを保護するためなど、正しい使い方をするユーザーにとっては大変重宝するものです。しかしながら、イギリスのポーツマス大学が発表した研究で、Torネットワーク内のTor秘匿サービスに関するトラフィックの約80%が児童ポルノサイトへのアクセスであることが判明しました。

Content and popularity analysis of Tor hidden services
(PDFファイル)http://arxiv.org/pdf/1308.6768v2.pdf

Over 80 Percent of Dark-Web Visits Relate to Pedophilia, Study Finds | WIRED
http://www.wired.com/2014/12/80-percent-dark-web-visits-relate-pedophilia-study-finds/

ポーツマス大学のガレス・オーウェン博士はTorネットワークにおける「.onion」ドメインのTor秘匿サービス、いわゆる闇サイトのトラフィックを分析し、Torユーザーの間でどのジャンルの闇サイトが人気があるのかを調査。調査結果では、Torを使った闇サイト4万5000件のうちわずか2%しか占めていない児童ポルノサイトへのトラフィックが、全体の80%以上もあったことがわかりました。


また、調査が開始された2013年3月に存在していた児童ポルノサイトは、半年後にその数が6分の1以下にまで減少していて、児童ポルノサイトの運営期間が非常に短いことも合わせて判明しています。

オーウェン博士は調査結果について「Torはユーザーの匿名性を守るための素晴らしいツールだというのが、調査を実施する前の私の意見だったので、調査結果には大変驚きました。実際にはTorが小児性愛者に場所を提供しているというのが現状です」と、調査実施前と後ではTorに対する印象が変わったことを明らかにしました。

児童ポルノサイト以外では、シルクロードのような違法薬物サイトが闇サイト全体のうち15%を占める一方で、トラフィックは約5%しかなく、SecureDropといった内部告発サービスは闇サイトのうちたった約5%で、トラフィックは0.1%にも満たなかったとのことです。

闇サイトの中で最も多かったのはアダルトサイトで、その後に違法薬物サイト、政治関連のサイトが続きます。


この調査結果に対してTorの開発元であるThe Tor Projectは「児童ポルノサイトのトラフィックには、捜査を行う法的機関や反児童ポルノ団体からのアクセスが含まれている可能性があるので、調査結果は正確性に欠けています」と反論。さらに、「Torネットワーク全体で児童ポルノサイトや違法薬物サイトに関連する闇サイトはたった2%しかない」と主張しました。

2014年11月にはTor経由の匿名ドメイン400件が摘発されており、仮に悪用しているのが一部ユーザーだけであっても、The Tor Projectは当局から何らかの対応を迫られることになるかもしれません。

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