サイエンス

世界中のスマホで「宇宙線」を地球規模で観測するプロジェクト「CRAYFIS」

By NASA's Marshall Space Flight Center

宇宙空間から地球上に降り注ぐ「宇宙線」を解析することで、はるか遠くで起こった天体現象のメカニズムを理解でき、究極的には宇宙進化の謎を明らかにできると考えられています。その宇宙解明の鍵を握る宇宙線を、スマートフォンを使って世界規模で観測しようという壮大なプロジェクトが「CRAYFIS」です。

CRAYFIS
http://crayfis.ps.uci.edu/

Observing Ultra-High Energy Cosmic Rays with Smartphones.pdf
(PDFファイル)http://crayfis.ps.uci.edu/paper.pdf

宇宙線は原子核・光子・ニュートリノなどのエネルギーの高い粒子で、超新星爆発を起源として地球にまで到達している考えられており、宇宙に関するさまざまな情報を含む「宇宙からやってくるメッセンジャー」として、解析することで宇宙の謎の解明につながると期待されています。

地球に到達するほとんどの宇宙線が太陽系内の強力な磁場によって進路を曲げられ発生場所の情報を失っているのに対して、100平方キロメートルあたり年1回しか降ってこない最高エネルギーの宇宙線は宇宙空間の磁場によって進路をほとんど曲げられることなく地球に到達するため「情報の宝庫」として宇宙空間の高エネルギー天体現象の解明に大きく役立ちます。しかし、その希少性のせいで観測データが思うように集まっていないのが実情とのこと。

By CTA-Consortium

そこで世界中のどこで観測できるかわからないレアな宇宙線を観測するべく、世界中で普及しているスマートフォンを検出器として活用して世界中からデータを収集しようというプロジェクト「CRAYFIS」が生まれました。

最新のスマートフォンは高解像度カメラ用のデジタルセンサーを搭載しているため空気シャワー現象を検出でき、さらにGPSを使って正確な位置を把握してデータをアップロードすることも容易であるため、世界中に分散して15億台あるスマートフォンは宇宙線観測機器としてもってこいというわけです。

By Waldemar Brown

現在、世界中のスマートフォンから宇宙線データを集めることのできる専用アプリの開発が進行中で、アプリはAndroid・iOSの両OSに対応する予定。CRAYFISプロジェクトに参加して宇宙の謎の解明に協力したい人は、スマートフォンにアプリをダウンロードするだけでOKで、アプリはスクリーンセーバーのようにバックグランドで動作して宇宙線を待ち構え、いざというときに自動的に活動してくれるため、参加者がすることはアプリのダウンロードとインストールのみとのこと。

CRAYFISは現在、プロジェクトに参加する人を募集中で、以下の通りに事前登録をしておくと、アプリが完成してデータ収集がスタートする前に知らせてくれます。

CRAYFISの公式サイトにアクセスして、「Join」をクリック。


名前とメールアドレスを入力して「Send」をクリック。


左上に「Thank you!」と表示されればOK。準備が整ったときに通知してもらえます。


数多くの宇宙線データを収集することが最大の鍵を握るCRAYFISプロジェクトでは、スマートフォンでのデータ収集に参加した人は誰でも集まったデータを論文執筆に使うことができます。もちろん論文を書く予定はないけれど「壮大な宇宙解明プロジェクトに協力したい」という人はデータ収集作業にぜひ参加してほしいとのことです。

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in モバイル,   サイエンス, Posted by logv_to

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