「脱原発」を目指していたベルギーが方針転換して原子力へ注力へ、事業取得に向けた独占交渉を開始

ベルギーは2003年に原子力発電を段階的に廃止する方針を定めていましたが、エネルギー供給への不安などからその方針を転換しています。ベルギー政府は2026年4月30日、フランスのエネルギー大手であるENGIEが保有・運営する国内7基の原子炉を取得する条件を詰めるため、ENGIEと優先的に交渉する意向表明書に署名しました。
The Belgian State and ENGIE Group enter into exclusive negotiations for the acquisition by Belgium of ENGIE's nuclear activities - Newsroom Engie
https://en.newsroom.engie.com/news/the-belgian-state-and-engie-group-enter-into-exclusive-negotiations-for-the-acquisition-by-belgium-of-engie-s-nuclear-activities-36db2-314df.html

Belgian government and Engie negotiate takeover of all nuclear reactors
https://www.belganewsagency.eu/belgian-government-and-engie-negotiate-takeover-of-all-nuclear-reactors
Belgium stops decommissioning nuclear power plants | dpa international
https://dpa-international.com/general-news/urn:newsml:dpa.com:20090101:260430-930-14717/
ベルギーにはドール原子力発電所に4基、ティアンジュ原子力発電所に3基の原子炉があります。今回の交渉にはENGIEのベルギー子会社であるElectrabelも加わっており、交渉対象には国内7基の原子炉に加え、原発に関わる従業員、原子力関連の子会社、設備などの資産、負債、さらに将来原子炉を廃炉にして解体する責任も含まれます。
ベルギー政府は2003年に原子力発電を段階的にやめる方針を定め、当初は2025年までに原子力発電から離脱する計画でした。しかし、電力を安定して確保できるのかという懸念や、エネルギーを他国に頼りすぎることへの不安から方針を見直す動きが強まり、2025年にはベルギー議会が脱原発方針を終了する法案を可決しています。
今回の交渉は、こうした方針転換をさらに進めるものです。ENGIEは「今回の動きはベルギー政府が国内の原子力関連施設や事業を直接保有するという判断を示したものだ」と説明しています。また、この判断はすでにある原子炉の運転を延ばしたり、ベルギー国内で原子力発電の能力を新たに増やしたりしたいという政府の方針に沿ったものだとのことです。
ベルギーのバルト・ドゥ=ウェーヴェル首相はXで、「ベルギーの原子力事業全体の取得に向けて、条件を定め必要な調査を始めることでENGIEと合意しました。それまでの間、すべての解体作業は即時停止されます。ベルギー政府は、安全で手頃で持続可能なエネルギーを選びます。化石燃料の輸入への依存を減らし、自国の供給をより管理できるようにします」と投稿しています。
Er is een akkoord bereikt met ENGIE om de voorwaarden te bepalen en de nodige studies op te starten voor een volledige overname van het Belgische nucleaire park. In afwachting daarvan worden alle ontmantelingsactiviteiten per direct stopgezet.
— Bart De Wever (@Bart_DeWever) April 30, 2026
Deze regering kiest voor zekere,…
廃炉・解体作業の停止については、ENGIEによると「原子炉や関連設備を切り離さず原子力事業としての価値を保ち、ベルギー政府が将来の選択肢を残せる状態にしておくための措置」とのことです。
なお、ベルギーではすでに一部の原子炉で廃炉手続きが始まっており、ティアンジュ原子力発電所の原子炉の1基である「ティアンジュ1号機」では原子炉を動かすために必要な設備の一部である制御関連設備の撤去が近く予定されていました。そのため、ベルギー通信社のBelga News Agencyはこの停止措置に大きな意味があると指摘し、「政府内でティアンジュ1号機が再稼働候補のひとつだと見られている」と報じています。

アレクサンダー・ドゥ=クロー前首相の政権下では、ベルギー政府とENGIEは大半の原子炉を段階的に閉じていく一方で、「ドール4号機」と「ティアンジュ3号機」の2基だけは2035年まで運転を続けることで合意していました。しかし、今回の交渉対象にはこの2基だけでなく、すでに運転を停止している原子炉や関連インフラも含まれます。
ENGIEは公式発表の中で「意向表明書への署名は取引完了を義務づけるものではない」と説明しており、記事作成時点では「買収が決まった」というわけではありません。ベルギー政府は今後、ENGIEの原子力事業の中身を詳しく調べた上で、2026年10月1日までに主な条件についての合意を目指すことになります。
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in メモ, Posted by log1b_ok
You can read the machine translated English article Belgium, which had been aiming to phase ….







