顔の動きを追跡しながら映像を投影してサイボーグに変身する「OMOTE」
プロジェクションマッピングには手のひら大のものから全長18mのガンダムに至るまで色んな種類がありますが、人間の顔に別の顔を投影することでサイボーグから能楽師っぽいものにまで変身できてしまうのが「OMOTE」です。
prosthetic knowledge — Real-Time Face Tracking and Projection Mapping ...
http://prostheticknowledge.tumblr.com/post/95034135686/real-time-face-tracking-and-projection-mapping
ノーマルな化粧からサイボーグ風まで、プロジェクションマッピングで顔が次々に変わっていく映像は以下から。
OMOTE / REAL-TIME FACE TRACKING & PROJECTION MAPPING. on Vimeo
プロジェクターを前にして座る女性。
顔の形を調べているかのように緑色のラインが走ります。
口のまわりや額の端に白い点がついていき……
下から上へと、徐々に映像が投影されていきます。
眉毛が隠され、色味のなかった顔が化粧後の顔に変化。
閉じられたまぶたの上に目が投影され、ぱちぱちとまばたきを始めます。
続いては……
能楽に使われる仮面のような、クッキリした化粧に変化しました。
ダークな口紅や眉墨が使われ、先ほどとは全く違った印象。
切れ長の瞳。顔の動きをトラッキングして映像を投影するので、顔を動かしても目や口の位置がずれてしまうことはありません。
まばたきを繰り返していたら……
顔の両側から何かが伸びてきました。
液体金属のようなものがニュルンと顔全体を包みます。
しばらくすると、金属っぽさが顔に吸収されていきました。
今度は顔に継ぎ目が出現。
正面から見るとこんな感じ。
顔を左に背けてみるとこう。
皮膚の下にうっすらと中の機械が透けています。
ガションガションと顔の表面が剥がされていき……
機械装置が剥き出しに。
キラキラと光が集まっていきます。
今度はメタリックな質感。
あちこち顔を動かしても映像は正確に顔を捉えます。
これはテクニカルディレクターである浅井宣通さんらによる作品。「表(おもて)とは、日本で顔、仮面を指す言葉。顔は、人の心を映す鏡であり「表(おもて)」と「裏」との境界線。日本の古典芸能として古くからの歴史を持つ「能楽」も、この表(おもて)=仮面が用いられる。能楽師は表情を持たない仮面を用い繊細な人の心象、感情を表現する。私たちはプロジェクトを進める中、能楽の“面(おもて)”の表現とに共通点を見いだしました」ということで、日本古典芸能とテクノロジーを融合させた作品となっています。
なお、8月28日(木)にはムービーでなく、実際に人の顔に映像を投影させるライブインスタレーションが開催されます。
realtime facetracking & projection mapping OMOTE - connpass
http://connpass.com/event/8112/
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