コンピューターの歴史上最悪だったウイルスをイラスト化するとこうなる
コンピューターウイルスは深刻なものからイタズラっぽいものまで多岐に渡りますが、感染した時の画面には花火が現れたり、×マークで埋め尽くされたりと恐ろしいながら個性的なものがたくさんあります。ということで、1960年代から現在に至るまでに流行したコンピューターウイルスをイラスト化したものを集めたのが「COMPUTER VIRUS CATALOG」です。
COMPUTER VIRUS CATALOG
http://www.computerviruscatalog.com/
いろんなイラストが出てきますが、あくまでイメージであり、実際にウイルスに感染したPCにこれらのイラストが表示されるわけではありません。
◆Marburg
Marburgは1998年7月1日にアメリカで発見されたウイルス。感染後しばらくするとデスクトップの至るところに白い×が書かれた赤いアイコンが表示されるようになります。
by HORT
◆Stuxnet
2010年に発生し、イランの核施設を狙ったことでも有名なのがStuxnet。ネットワークにつながっていないPCにもUSB経由で侵入するという強力な感染力を持っているこのウイルスはNSAとイスラエルが共同で開発したと言われています。
by Mel Nguyen
◆MadMan
MadManは実行ファイルに感染するタイプのウイルス。Ctrl+Alt+Delを押すとクローズアップされた顔のアスキーアートが表示され、さらにキーをたたくと「Nothing can save you here, friend - you're in my world now!(あなたを救うものは何もない。あなたは今や私の支配下にある!)」というメッセージが現れるようになっていました。
by Jay Wright
◆イカタコウイルス
これもP2P経由で感染するもので、PC内のファイルを上書きしてイカやタコの画像に置き換えます。
by Saïd Kinos
◆Techno
COMファイルに感染するタイプのウイルスがTechnoです。ファイルを実行すると10分の1の確率でランダムに起動し、オーディオを使ってテクノ音楽を再生、そして画面全体に「TECHNO」の文字を表示します。
by Joost&Nick
◆OlympicAids
OlympicAidsは1994年に行われた冬のオリンピック翌日に発見されたもの。オリンピックの五輪っぽいものが画面上に現れ、次の瞬間にハードドライブをフリーズさせてしまうという、名前に反してスポーツマン精神にのっとっていないウイルスとのこと。
by Julien Rivoire
◆Implant
肉感的な女性の高解像度画像が表示されるウイルスがImplantです。コンピューターがリブートされた後、ハードディスクのデータが全て消されてしまうという恐ろしいもの。
by KARBORN
◆Lichen
感染から1カ月後に起動し、キーボードを触らなくなってから1分足らずでスーパーマンの弱点である惑星クリプトンの残骸クリプトナイトをモデルにしたコケのようなものを表示させます。
by Jonathan Zawada
◆LSD
同じディレクトリにあるファイルを上書きしてしまうのがLSD。サイケデリックなムービーを表示した後に「LSD ViRuS 1.0 Coded By Death Dealer 4/29/94 [TeMpEsT -94]」と表示されます。
by Clay Hickson
◆Anna Kournikova
世界的なテニスプレイヤーアンナ・クルニコワと同じ名前のワーム。「アンナ・クルニコワの写真です」というタイトルのメールをウッカリ開けばウイルスに感染してしまう仕組みで、2001年ごろには日本でも猛威を振るいました。
by Sarah Mazzetti
◆Skulls
ウイルス対策ソフトを装ったワームがSkullsです。モバイル端末を対象にしており、感染したスマートフォンの機能を破壊し、アイコンを全てドクロマークに。機能を全く使用できなくするウイルスとなっていました。
by ANTHONY BURRILL
◆Melting.worm
EXEファイルから感染するWindowsワームがMelting.worm。Outlookのアドレス帳を使ってMeltingScreen.exeという実行ファイルが添付されたメールを送りまくることで感染を広め、スクリーン・セーバーを装ってユーザーのコンピューターを停止させます。
by Michael Willis
◆Happy99
Happy99という名の実行ファイルが添付されたメールが届き、ファイルを開くと「Happy New Year 1999!」というメッセージが花火の画像と共に表示されるのが1999年初頭に流行したワーム。ウェブサイト内では「新年の2日酔いに比べればたいしたことがない」と評されています。
by Joshua Checkley
◆Cookie Monster
60年代の終わりに作られたCookie Monsterは、世界で最初のコンピューターウイルスであると考えられています。1度感染すると、PCをフリーズさせた後にセサミストリートのクッキーモンスターのようにクッキーを要求してくるのですが、「cookie」と入力するとコンピューターはアンロックされました。
by Lawrence Slater
◆Melissa
メールを介して大規模に感染を広めるタイプのウイルスのうち、最も古いのがMelissa。名前の由来は作者お気に入りのエキゾチックなダンサーだとのこと。
by Saiman Chow
◆Beda
Bedaに感染したCOMファイルを実行すると、画面にRGBカラーのアニメーションが表示されました。
by Sam Coldy
◆Selectronic
COMファイルに感染し、13日の金曜日になると「Countdown to Extinction...(終わりまでのカウントダウンは……)」というテキストと共に死神がスクリーンを横切るアニメーションを再生するのがSelectronic。
by Mike Perry
◆SirCam
「How are you?(お元気ですか?)」というメッセージと一緒に実行ファイルなどが添付されてくるのがSirCam。ファイルを開くとプログラムが起動し、アドレス帳やインターネット履歴から任意のアドレスが選ばれ、勝手にメールが送られてしまいます。
by Alyar Aynetchi
◆Crash
COMファイルやEXEファイルを使って感染していくのがCrash。スクリーンをフリーズさせ、キャラクターのアニメーションをループで表示させます。
by Andreu Serra
◆ILOVEYOU
2000年に発見され、自己増殖を繰り返しながら世界中で破壊活動を行ったのがワーム「ILOVEYOU」です。Love Letterウイルスとも呼ばれました。
by Darius Ou Dahao
◆Code Red
ウイルスを発見した研究者がCode Red Mountain Dewというチェリー味のドリンクを飲んでいたことから名付けられたのがワームのCode Red。出現からわずか数日で世界中のサーバに感染し、ホワイトハウスまで攻撃対象としていたウイルスです。
by Thomas Slater
◆Nople
NopleはWindows NTを対象にしたワーム。ローカルネットワークを使って広がり、カラフルなアニメーションを「¡Es hora de formatear tu disco!(君のディスクをフォーマットする時間だ)」というメッセージと共に表示させます。
by Merijn Hos
◆Kenzero
短期間で5500人以上が感染、個人情報を漏えいさせたのがKenzeroというウイルス。サイトの説明によると、アダルトアニメの動画ファイルに仕込んであり、P2Pネットワークを使って爆発的に広まったとのこと。ユーザーの閲覧記録などを盗んで公開し、「1500円を払えば情報を削除する」という内容のメールを送信しました。
・関連記事
恐ろしいけどユーモアたっぷりのMS-DOSウイルスのムービー20本 - GIGAZINE
「アンチウイルスソフトは死んだ」とノートンで有名なシマンテック幹部が告白、半分以上の攻撃を検知できず - GIGAZINE
「iesys.exe」遠隔操作ウイルス事件で警視庁が都内の男を逮捕へ - GIGAZINE
1万回以上ダウンロードされたがゴミアプリだった「Virus Shield」購入者にGoogleが払い戻しと約500円を提供 - GIGAZINE
「最も安全」とうたうクラウドストレージですら安全ではないことが判明 - GIGAZINE
iOSユーザーは判明済みの深刻な脆弱性を数週間放置されていたと元社員がAppleを批判 - GIGAZINE