レビュー

空撮映像をアプリで見ながら飛ばすFPVに「Phantom 2」+「Go Pro HERO3」+「Nexus 7」で挑戦


圧倒的な安定度を誇るクアッドコプター「DJI Phantom 2」に、抜群の精度をもつジンバル「H3-3D」でアクションカムGoPro HERO3を搭載することで、圧倒的な空撮映像が撮影できます。GoPro HERO3には、専用アプリを使ってスマートフォンやタブレット端末をカメラの撮影中の映像を転送できるため、このアプリを使うことで空撮映像を地上でモニタリングするFirst Person Viewing(FPV)ができないのか試してみました。

DJI 公式サイト | DJI - 無人自動空撮システムのパイオニア
http://www.dji.com/ja


限界まで上昇させてみた
GoProアプリを使う前に、前回の空撮で気になっていた、「Phantom 2はどこまで上昇できるのか?」というチャレンジを行ってみました。

Phantom 2をひたすら上昇させて見えてくる圧巻の景色はこのムービーで確認できます。

DJI Phantom 2をひたすら上昇させるとこうなる - YouTube


あっという間に目視が難しいくらい上昇。この写真のどこかにPhantom 2が写っているはずですが、写真では確認不能。


かろうじて見えるPhantom 2の機首方指示ランプを頼りに操縦しようとするものの、どうやら旋回・前後左右への移動など、すべての操作が不能となっているようです。「一体どうなってしまうのか?」という不安と焦りを感じつつ、とりあえず「下降」するようにひたすらプロポのスティックをこれでもかと下へ押し下げ続けていると、ゆっくりとですがPhantom 2の姿が大きくなってくるのを確認。どうやら地上に舞い戻ろうとしているようです。

待つこと数分。Phantom 2がゆっくりと地上に降臨。


プロポの操作なしで、自動で着陸するPhantom 2の様子はこのムービーで確認できます。

上昇しすぎて操作不能になったPhantom2がゆっくりと地上に降り立つ様子はこんな感じ - YouTube


「よしよし、よくぞ戻ってきた」とPhantom 2を褒めながら、さっそく空撮映像を確認。ひたすら上昇を続けるPhantom 2は、ある地点で上昇するのを中止して、その場でホバリングを続けています。高度は正確には分かりませんが、圧巻の光景。


どうやらPhantom 2は、Wi-Fiの通信が途絶えるくらい上昇すると、GPS機能を使って離陸したポイントに着陸するようになっているようです。

GoProアプリ
上昇テストで肝を冷やした後は、「GoProアプリを使ったFPV」にチャレンジ。

下準備に、専用アプリ「GoPro App」をインストールします。今回はNexus 7にインストールするのでGoogle PlayでGoPro Appを検索して、「インストール」→「同意する」→「開く」の順にタップして、インストール&起動させます。


これがGoPro Appのトップ画面。アプリを起動させると近くにあるGoProを探し始めるので……


GoPro HERO3の側面にあるWi-Fiボタンを長押しして……


GoPro HERO3のWi-FiをONにします。


それからNexus 7のWi-Fiで「GoProHERO3」と接続すれば、Nexus 7でGoProを操作する準備は完了。なお、GoPro HERO3の初期設定ではWi-Fiパスワードは「goprohero」です。


GoProのカメラ映像を見るには「CONNECT & CONTROL」をタップ。


こんな感じでカメラ映像が確認できます。なお、画面下の赤○をタップすることで、GoPro HERO3カメラのシャッターを遠隔からON/OFFすることが可能です。


FPVにチャレンジ
あらためてGoPro HERO3のWi-FiをONにしてアプリと連携させて……


タブレットの画面にGoPro HERO3の映像が映し出されているのを確認。いよいよ離陸……


しようと思ったものの、GoPro Appでは、カメラ映像は約3秒遅れでNexus 7に転送されてくるため、まったくもってFPVには使えないことが判明。「安定したホバリング状態での空撮映像を確認する」という使い方ならOKですが、Nexus 7の映像を見ながらの飛行というのは不可能です。

また、GoPro HERO3とPhantom 2は同じ2.4GHz帯のWi-Fiを使用しているため干渉しやすいという問題もあり。さらに、飛行場所の難波宮跡付近にはマンション群がありWi-Fi電波が飛び交うという環境であるため、GoPro Appを使用すると、干渉が原因と思われる制御不能状態も発生。このため、Phantom 2のフライト時にはGoPro Appは使用しない方が良いと言えそうです。

墜落
FPVが無理でもPhantom 2の空撮が楽しいことに変わりはありません。3度目のフライトということで、だんだんと操縦にも慣れてきて、「こんな映像を撮りたい」という欲が発生。今回は、木の上すれすれを撮影することにチャレンジしてみました。

Phamtom 2で飛行中、木の枝に接触して墜落する決定的瞬間はこんな感じ - YouTube


木の上を飛行するPhantom 2。上から見る樹木は、クアッドコプターならではの眺め。


ちょっと木に近づきすぎたので方向転換開始。よく見ると、木の上で休んでいるカラスが見えます。


次の瞬間、木に接触。


何が何やら分からないまま、墜落していくPhantom 2。


墜落現場に駆けつけるとPhantom 2は、プロペラも破損しておらず一見無傷に見えます。しかし、大事をとって編集部へ直行。


検証開始。


機体には木と接触した傷跡がくっきりと残されていました。


プロペラは、破損・変形こそないものの、やはりこすれたような黒い傷。しかし、Phantom 2本体は、破損らしい破損はなし。かなり頑丈にできていることが判明。


しかし、問題はジンバル「H3-3D」とGoPro HERO3。


なんと、GoPro HERO3がランディングギアに干渉してしまいます。


原因はH3-3Dの付け根の部分がひん曲がっているから。


H型に加工された金属フレームがひん曲がるほど大きな衝撃を受けたようです。


GoPro HERO3を取り外すと……


カメラ近くの角がめくれ上がっていました。


さすがのアクションカメラGoPro HERO3も、墜落の衝撃には破損は免れなかった様子。しかし、GoPro HERO3は、録画やWi-Fi機能などにはまったく問題なし。恐るべし、GoPro HERO3。


ということで、とうとう墜落してしまったGIGAZINE編集部のPhantom 2。H3-3Dに問題を抱えており空撮は今のところ不能。Phantom 2の復活までしばしの小休止となりました。

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in レビュー,   モバイル,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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