ハードウェア

病院の麻酔器でスマホを充電すると機能が停止して患者が死に至る可能性がある

by Spacelabs Healthcare

医療機関で使用される麻酔器は、通常麻酔器本体のほかに呼吸回路・人工呼吸器・モニターなどがセットになっていますが、この麻酔器のソフトウェアに脆弱性が発見されました。問題となった麻酔器のモニターはタブレットのような形状で、USBポートが設置されているのですが、USBケーブルでスマートフォンなどのデバイスを麻酔器に接続すると患者の命が脅かされるほどの事態が生じるということがわかっています。

Medical Device Recalls > Spacelabs Healthcare Ltd., ARKON Anesthesia Delivery System with Version 2.0 Software - Software Defect May Cause System to Stop Working
http://www.fda.gov/MedicalDevices/Safety/ListofRecalls/ucm393536.htm



Bug can cause deadly failures when anesthesia device is connected to cell phones | Ars Technica
http://arstechnica.com/security/2014/04/bug-can-cause-deadly-failures-when-anesthesia-device-is-connected-to-cell-phones/



欠陥が見つかったARKONの麻酔器は麻酔だけではなく酸素やナイトラス・オキサイド(亜酸化窒素)などを、手術中の患者に与えるために使われます。製造元であるイギリスのSpacelabs Healthcareは「患者に大きな損害を与え、場合によっては死に至らしめるバグをデバイス内のソフトウェア バージョン2.0に発見した」として2014年3月にリコールを行っていました。リコールを受けてアメリカのアメリカ食品医薬品局(FDA)は各医療機関に警告を行っていましたが、その警告によれば、バグによって麻酔器は停止する恐れがあり、さらに麻酔器についているUSBポートを使ってUSBデバイスを充電すると機能を停止するとのこと。低酸素血症や死を招く恐れもあるという深刻な欠陥ですが、幸いなことに現在までのところ死傷者は報告されていません。

ARKON麻酔器は以下のムービーから確認できます。

ARKON anesthesia delivery and ventilation I Spacelabs Healthcare - YouTube


これが麻酔器。


操作はタッチパネル式のタブレットから行います。


麻酔器上部はこんな感じ。


そしてこれが問題のUSBポートです。


なぜこのような医療機器がUSBポートを持つのか、そして麻酔器にスマートフォンを接続する必要があるのか、ということは明らかにされておらず、Ars Technicaは「なぜ試験段階でバグに気づかなかったのか」と疑問を呈しています。なお、Spacelabs Healthcareは2013年の10月にもハードウェアの固定が緩かったとしてリコールを行っていました。

既にアメリカでは麻酔器が回収されていますが、病院の機器にUSBポートがあってもスマートフォンを充電するためではないはずなので、勝手に使わないようにしましょう。

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in ソフトウェア,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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