単語が目に飛び込んでくるテキストストリーミング・ブックマークレット「Squirt」
By Nick Kenrick
テキスト情報を単語に分解し、素早く次々に表示させることでものすごい速度で文章を読むことができる「Spritz」の登場によって、「テキストストリーミング」とでも呼ぶべき速読ツールが次々に開発されています。ブックマークレットで簡単にテキストストリーミング表示できる「OpenSpritz」についてすでに記事にしていますが、うまく表示できる条件が厳しく、テキストストリーミングを使えないページが多いという欠点がありました。これに対して、新たに公開された「Squirt」はより安定的にテキストストリーミングが使える仕様となっています。
Squirt
http://www.squirt.io/install.html
まずはSquirtブックマークレットを登録します。上記Squirtのサイトにある「SQUIRT」というボタンをブラウザのブックマークツールバーにドラッグ&ドロップ。
下の様に、ブックマークツールバーに「Squirt」というブックマークレットが保存されればOKです。好きなページでこのSquirtブックマークレットボタンをクリックすれば、テキストストリーミング表示できるというわけです。
さっそくSquirtでWikipediaのメインページをテキストストリーミング表示させてみます。
「Squirt」をクリック。
すると画面中央で「3、2、1」とカウントが始まり……
テキストストリーミングがスタート。単語を見るときに無意識に視点を合わせるORP(Optimal Recognition Position:最適認識位置)が赤色で表示されています。
画面右の「400 WPM」という表示は単語を表示の切り替え速度を表していて、1分間に400語を表示するという意味。「400 WPM」をクリックすると……
さまざまなスピードが用意されているので、自分にぴったりのテキストストリーミングが可能です。
下の写真のボタンはストリーミングを10秒巻き戻すためのもの。
ストリーミングを停止させるボタンも用意されています。
ページのテキストストリーミングが完了すると、どれくらいの時間でどれくらいの数の単語を読むことができたのかが表示されます。
また、ストリーミング中に、ページをクリックすれば……
瞬時に元のページに表示を切り替えられます。
英語のページでテキストストリーミングができることが確認できたので、日本語ページとしてGIGAZINEの記事でも試してみました。
結果は、日本語では単語を認識できないようで、こんな風に文の形でテキストストリーミングされてしまいました。現時点で、Squirtは日本語ページには対応していないようです。
Squirtは、とても簡単にテキストストリーミング表示が可能で、動作も極めて安定しており、英文を速読したい人にはお勧めのブックマークレットです。また、Squirtはサイトへの埋め込みが許可されており、作者のCameron Boehmer氏はフィードバック情報も大歓迎で受け付けていて改良にも前向きです。なお、対応のブラウザは、Chrome・Firefox・Safariとなっています。
◆おまけ
テキストストリーミングの元祖である「Spritz」は、350万ドル(約3億6000万円)のシードラウンド中で、テキストストリーミング技術に大きな注目が集まっています。そんな中、Spritzにインスパイアされてテキストストリーミング技術を独自開発したプログラマによってソースコードが公開されています。
作者のZoli Kahanさんは、「Spritzは閉鎖的で開発者にフレンドリーではないので、私の開発したソースコードを公開することにした」とのこと。これが公開されたソースコード。Zoli Kahanさんいわく、「3億6000万円のコード」だそうです。
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