ドットの粒々感を軽減するアルゴリズムを簡単に比較できる「Depixelizing Pixel Art」

フルHDの4倍の解像度をもつ4K解像度がいよいよ本格的に普及しそうな勢いですが、あまりにも解像度が高すぎることで、アプリケーションによっては文字が小さすぎて読めなくなるなどの弊害も現れ始めています。このような高解像度ゆえに生じる問題として、キャラクターデザインの「ドット感」があり、なつかしのキャラクターを高解像度ディスプレイに拡大表示させると輪郭がガクガクでとても見ていられないという状態になってしまいます。そんなドット感満載のガクガクした輪郭を滑らかに修正させるアルゴリズムを使ってキャラクターを簡単に加工・比較できるのが「Depixelizing Pixel Art」です。
Depixelizing Pixel Art
http://research.microsoft.com/en-us/um/people/kopf/pixelart/supplementary/multi_comparison.html
Depixelizing Pixel Artは、マイクロソフトが開発したドット感・軽減アルゴリズムを、他の同種のアルゴリズムと簡単に比較させることを目的に作られています。
これは処理を行う前のサンプル画像。スーパーマリオ ヨッシーアイランドのヨッシーで、左下が原寸大の画像で、4倍、8倍、16倍と拡大していくとドット感が際立つのがよく分かります。

画像の上にあるのがドット感を軽減させる各種アルゴリズムで、マウスカーソルを文字の上に置くと画像が自動的にそのアルゴリズムによって処理されます。例えば「Bicubic(バイキュービック法)」というアルゴリズムを選択するとこんな感じ。輪郭をぼかすことでドット感を減らすようです。

「FPX」はベタ塗りっぽい加工。

「hq4x」だと曲線をかなり忠実に再現する感じ。

「Live Trace(ライブトレース)」は、情報量を減らすことで独特の表現になっています。

「Vector Magic」では抽象絵画のような独自の世界観に……。

これらに対してMicrosoftの開発したアルゴリズムを使って加工するとこんな感じ。

Depixelizing Pixel ArtはMicrosoftのアルゴリズムの優秀さをアピールする目的で作られているものと考えられますが、いろいろなアルゴリズムで簡単に画像を変化させられるので、ヨッシー以外のキャラをいろいろ変身させてその変化を楽しむことが可能です。例えばスーパーマリオワールドのクッパは……

hq4xでこんな感じに。

テレサは……

Microsoftアルゴリズムでよりいっそうキュートに変身。

「HELP!」という文字も……

「Super2xSai」で臨場感を保ちつつ加工。

いろいろと試すうちに気づくのは、数あるアルゴリズムの中でもやはりVector Magicの表現手法が斬新だということ。スーパーマリオワールドのマリオは……

尖った感じに。

一方、スーパーマリオコレクションのピーチ姫は……

ゆるゆるに。

スーパーマリオブラザーズのスーパーマリオは……

なんだか間の抜けたキャラに早変わり。

マリオシリーズのキャラクターだけでなく、他にも懐かしいキャラクターが用意されています。スーパーボンバーマンのボンバーマンは……

EPXによって頭がゴツゴツした印象に変化。

懐かしのスペースインベーダー(インベーダーゲーム)のインベーダーは……

Microsoftアルゴリズムだとまるでゆるキャラのような姿に。こうして変化させてみると、インベーダーはあのドット感があってこそなのだと痛感します。

Microsoftが開発したからにはWindowsのアイコンは外せません。これはWindows 3.1のSetupアイコン。

hq4xでカクカクした感じを軽減。こうしてソフトウェア加工して比べてみると、オリジナルのアイコンはシンプルながら的確にイメージを伝えられる優秀なデザインだったことがよく分かります。

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