音楽聴き放題サービス「Spotify」は著作権侵害から始まった

海賊版シャドウライブラリのAnna's ArchiveがSpotifyのコンテンツを無断で収集していたことでSpotifyと大手レコード会社3社から提訴され、裁判の結果3億2220万ドル(約510億円)の賠償命令が下されました。この件が話題になったことで、「そもそもSpotifyは著作権侵害から始まった」というエピソードが話題になっています。
Rasmus Fleischer skriver en bok om Spotify
https://www.di.se/digital/han-skriver-en-bok-om-spotify-det-var-fran-borjan-en-pirattjanst/
Spotify's Beta Used 'Pirate' MP3 Files, Some From Pirate Bay * TorrentFreak
https://torrentfreak.com/spotifys-beta-used-pirate-mp3-files-some-from-pirate-bay-170509/
Spotifyの創設者であるダニエル・エク氏は2002年頃に「法律で著作権侵害をなくすことはできない」「問題を解決する唯一の方法は、著作権侵害よりも優れたサービスを作り、音楽業界にも補償すること」と気付いたことでSpotifyを作成したと過去のインタビューで語りました。Spotifyは無料の広告モデルやサブスクリプションによって、海賊版ユーザーを排除することが目的の1つであったそうです。
しかし、2003年から2010年まで活動したスウェーデンの海賊版対策グループ「Piratbyrån(ピラトビラン)」の初期メンバーであるラスムス・フライシャー氏は、2019年に出版した書籍「Spotify Teardown: Inside the Black Box of Streaming Music(Spotify徹底解説:ストリーミング音楽のブラックボックスの内側)」という書籍の中で、Spotifyの歴史についていくつかの秘密を暴露しました。フライシャー氏は世界で最も訪問されたトレントサイトの1つである「The Pirate Bay(パイレート・ベイ)」の主要な運営者の1人でもあり、「音楽の政治経済学」というトピックの博士論文も執筆しています。

フライシャー氏は書籍を執筆中の2017年にスウェーデンメディアの取材に対し、「Spotifyが初期のベータ版だった頃、プラットフォームを立ち上げるためにライセンスのない音楽を使用していた」と明らかにしました。その上でフライシャー氏は「Spotifyのベータ版では、従業員がたまたま自分のハードドライブに保存していたMP3ファイルを配信していたのです」と語っています。
フライシャー氏はそれを確信した理由として、自身の経験を挙げています。フライシャー氏はバンド活動に関わっていた時期に、通常の配信ルートではなくパイレート・ベイで音楽を配信していたことがあるそうです。そしてパイレート・ベイで配信したアルバムはSpotifyのベータ版サービスに登場し、どうやって入手したのかSpotifyに問い合わせたところ、「テスト期間中は私たちが見つけた音楽を使用します」と返答があったとのこと。そのため、「Spotifyは正規に購入・取得した音楽ではなく、パイレート・ベイなどのトレントサイトからダウンロードしたコンテンツを配信していた」とフライシャー氏は指摘しています。
実際に、Spotifyを初期に利用していた人は「公式に入手されたものではないコンテンツを示すラベル、タグ、フォーマットを含むトラックをダウンロードした」と報告しているように、Spotifyの初期バージョンが海賊版のMP3を使用していたというウワサはある程度知られたものとなっています。
Spotifyによる著作権侵害訴訟が注目されたことに関連して、ソーシャルニュースサイトのHacker Newsで初期のSpotifyに関する過去の記事が話題になりました。Hacker Newsでは、あるユーザーが「Spotifyが当初は海賊版コンテンツを配信してユーザーを集めたというのは、MySpaceという先発のSNSからメッセージやコンテンツを吸い上げることで巨大化したFacebookや、コンテンツが足りない当初はチームメンバーがハリウッド映画を違法にアップロードしていたというウワサがあるYouTubeと同じです。FacebookもYouTubeも現在はそのようなルール違反を厳しく取り締まる側というのもSpotifyと同様で、自身はあらゆる面でルールを破りまくっているが、いざ成功すればルールを破っていた時のノウハウを生かして抜け穴を埋めて他人に同じことをされないようにするというのが、巨大IT企業の倫理観です」とコメントしています。
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in ネットサービス, Posted by log1e_dh
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