Firefox上で広告を表示させるプロジェクトを開発元のMozillaが開始へ
by Francesco Lodolo
「新規ユーザーに対しFirefoxの新規タブで有名サイトやスポンサーサイトを含んだタイルを表示させる」という「Directory Tile」の計画をMozillaが2月11日に発表しました。直接的に広告という言葉は使われていませんが、海外の各メディア上などでは実質上の広告配信が始まると報じています。
Publisher Transformation with Users at the Center | Advancing Content
https://blog.mozilla.org/advancingcontent/2014/02/11/publisher-transformation-with-users-at-the-center/
Mozillaのコンテンツ・サービス役員であるDarren Herman氏は2月11日にブログ上でDirectory Tileと呼ばれるプロジェクトについて言及しているのですが、これは新規ユーザーに対し、あらかじめ準備されたコンテンツを届けるというもの。Herman氏によるといくつかのタイルはMozillaのエコシステムからのコンテンツですが、各ユーザー地域で有名なサイトや、Mozillaをサポートしているパートナーのコンテンツも含まれるとのことです。
通常、新規タブ上には9つのタイルが用意されており、現在はウェルカムページ以外が空欄となっているのですが、この空欄にコンテンツが表示されるというわけです。
Herman氏は、スポンサーからのタイルはその旨が明確に表示され、新規ユーザーはコンテンツを楽しむことができると語ります。さらに「Directory Tilesは信頼と透明性の点でMozillaの持つインターネットのビジョンと合致しており、ユーザーにとって価値あるものとなり、Mozillaに対してもよい変化をもたらしてプロジェクトを持続可能なものにする」と付け加えました。なお、現在はパートナーらとプロジェクトの可能性について話合いを始めたところで、Firefoxの新規ユーザーに対してできるだけ早くこの試みを適応したい、とのこと。
by Jason Tester Guerrilla Futures
広告という言葉は使っていないものの、これは実質上の広告だと考えられており、Advertising Ageは「Mozillaは今にFirefoxのブラウザ上で広告を配信し出すだろう」と報道しています。
Firefox 22ではサードパーティーのCookieをブロックする設定をデフォルトで有効にし、広告ネットワークがユーザーのブラウザ活動を追跡するのを防止する施策を実施するという発表もありましたが、Directory Tileとはそれとは逆の動き。Mozillaは収入の多くをGoogleに依存していると言われており、Directory Tileは将来的にGoogleなしでやっていくための試みであると見られていますが、ネット上では「我々の知っているMozillaじゃない」という反応も出ています。
by Nayu Kim
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