YouTubeが類似性検出技術の利用範囲を拡大、著名人がディープフェイクなどで肖像権を不正利用されることを防ぐため

YouTubeが類似性検出技術をエンターテインメント業界に拡大すると発表しました。
Expanding likeness detection to the entertainment industry
https://blog.youtube/news-and-events/youtube-likeness-detection-ai-protection/

YouTube Opens Up AI Deepfake Detection Tool to All of Hollywood
https://www.hollywoodreporter.com/business/digital/youtube-ai-deepfake-detection-tool-1236569593/
Celebrities will be able to find and request removal of AI deepfakes on YouTube | The Verge
https://www.theverge.com/ai-artificial-intelligence/915872/celebrities-will-be-able-to-find-and-request-removal-of-ai-deepfakes-on-youtube
YouTube expands AI deepfake detection to Hollywood’s biggest stars
https://www.androidpolice.com/youtube-expands-likeness-detection-to-entertainment-industry/
類似性検出はContent IDと同様の仕組みで動作します。利用者は自身の顔のディープフェイクなど、自身に似たAI生成コンテンツを探し、それを見つけた場合は削除を要求する権限があります。
YouTubeは大手タレント事務所などの支援を受け、類似性検出技術がタレントにとって最適なものとなるように改良を重ねてきたそうです。そして今回、YouTubeチャンネルの有無にかかわらず、セレブリティやエンターテイナーが類似性検出技術を利用できるようになったとYouTubeは発表しています。
YouTubeの幹部は類似性検出技術について、「肖像権の悪用リスクが高い人なら誰でも利用できるようになります。俳優、アスリート、クリエイター、ミュージシャンなど、YouTubeチャンネルの有無に関わらず、プラットフォーム上のディープフェイクを特定し、削除を依頼するために登録できます」とThe Hollywood Reporterにコメントしました。
YouTubeのメアリー・エレン・コーCEOは、「AIツールの検討とプラットフォームへの影響について考え始めた当初から、私たちはこの問題に取り組んできました。率直に言って、どのような影響が考えられるのかさえまだ分かっていません。そのため、著名人に何か悪いことが起こる前に、先手を打てるよう、タレントエージェンシーや第三者のマネジメント会社と緊密に連携しています」と語っています。
YouTubeは2024年から類似性検出技術のテストを行ってきました。当初はYouTube上で人気のクリエイター向けに提供されていましたが、2026年初頭には一部の政治家や公務員向けに利用範囲を拡大。そして今回、利用範囲はエンターテインメント業界全体にまで拡大したこととなります。
なお、ディープフェイクはここ1年未満でも複数回にわたってエンターテインメント業界に大きな問題を引き起こしています。1度目は2025年9月末にOpenAIがSora 2をリリースした際で、Sora 2は著作権で保護されているはずのアニメやマンガのキャラクターを生成できてしまうということで問題視されました。
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2度目は2026年2月にByteDanceが動画生成AIのSeedance 2.0をリリースした際のこと。Seedance 2.0は「トム・クルーズとブラッド・ピットが戦う動画」などの著作権を侵害した動画を簡単に生成できるとして、ハリウッドから激しい批判を集めることとなりました。
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なお、著名人であれば誰でも類似性検出技術が利用可能となりますが、削除依頼をしたからといってYouTubeが必ず動画を削除するとは限らないそうです。コーCEOは「パロディや風刺など、コミュニティガイドラインでプラットフォーム上に残すことが認められているケースは数多くあります」と説明しています。ただし、「現実的かつ重大な中傷」を含む動画、より重要な点として「コンテンツの差し替え」を含む動画は、要請があれば削除されることとなるそうです。
コーCEOは「もし誰かが、有名人、俳優、あるいはクリエイターの生計を脅かすような、文字通りのコンテンツの置き換えとなるような、全く同じものを複製していた場合、それは削除対象となります」と説明していますが、削除対象については依然として不明瞭な点が存在するとして、The Hollywood Reporterは「例えば、ファンが制作した映画の予告編にも当てはまるかどうかはやや曖昧です」と指摘しました。
なお、ある大手YouTubeクリエイターは「自身がAIによって生成されたコンテンツのほとんどは無害なもので、むしろ肯定的で好意的なもの」とThe Hollywood Reporterに語っています。
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in AI, ネットサービス, Posted by logu_ii
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