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新型iPhone発表前に世界各地に輸送されていると言われるAppleの物流に関する知られざるあれこれ


先日10日のアップルの発表会でiPhone 5sと5cが発表され、さらにNTTドコモでの取り扱いも決定し、アップルストアには既に行列が出来はじめるなど、20日の新型iPhoneの発売日を前にして盛り上がりが増しています。中国の工場で生産された何百万台ものiPhoneは世界各所に輸送されますが、その輸送システムの秘密の一部をBloomberg.comが公開しています

The IPhone's Secret Flights From China to Your Local Apple Store - Bloomberg
http://www.bloomberg.com/news/2013-09-11/the-iphone-s-secret-flights-from-china-to-your-local-apple-store.html

アップルCEOのティム・クックが先日新しいiPhoneを発表しましたが、すでに何百万台もの新型iPhoneを世界中の販売店に輸送するための準備は着々と進行しています。厳重な警備のもと新型iPhoneは製造工場からコンテナで出荷、世界への旅がはじまります。コンテナはあらかじめ手配された貨物空輸で出荷されますが、中にはロシアの軍輸送機まで含まれているとのこと。その後iPhoneは需要に合わせて世界各地の店舗に分配されますが、アップルは輸送の関係者に口外することを固く禁じています。この輸送システムはスティーブ・ジョブズの後継者としてCEOになったクックの下で構築されたものであり、ジョブズがこの世を去る2011年以前から運用されていたものです。

工場から顧客に絶え間なくiPhoneを供給することは、カリフォルニア州クパチーノにあるアップル本社にとってとても重要なことです。なぜならiPhoneはアップルの利益の半分をたたき出す主力製品なので、アップルはiPhoneのリリース後、売り上げの大部分をiPhoneに頼ることになるからです。事実、去年のiPhone 5が発売開始された週末には500万台を売った実績があり、発売直後アップルに大きな利益をもたらしました。

By lemagit

「それは映画のプレミア(初演)に似ており、iPhoneは世界中にきちんと同時に輸送され、到着する必要があります」と、Transportation Marketing & Communications Associationの委員長で FedExの幹部のリチャード・メッツラーと他の輸送会社の社長は口をそろえます。今年の輸送は、5種類のカラーが存在するiPhone 5cも加わり、より高度なものになると予想されています。アップルは今回のiPhoneの発売からNTTドコモとの取引を開始し、さらにChina MobileでもiPhoneの発売は合意間近と言われており、これらの新しいキャリアとの契約はiPhoneユーザーを億単位の数で引き上げるため、輸送ミスはアップルの減益を意味します。

アップルのスポークスマンのスティーブ・ダウリングは、iPhoneの輸送についてのコメントを断わりました。現在アップルの世界への輸送システムは、2010年にアップルに入社したAmazonの元ベテラン社員のマイケル・サイフェルトが担当しています。彼は、輸送状況をアップルの世界中への輸送を統括するアップルの上級副社長であるジェフ・ウィリアムズに報告します。「iPhoneの輸送システムの準備は発売の数ヶ月前から行われているだろう」と事情に詳しい人物は証言しています。「iPhoneの輸送を行う際に、中国の組立工場から移動させるトラックと飛行機をまず調整し、次に販売・マーケティング・オペレーション・金融のチームでiPhoneがどれくらい世界中で売れるかを予測する。社内でのiPhoneの評価はとても重要だった」と関係者は証言します。物流におけるミスを起こした悪い一例はマイクロソフトの「Surface」です。マイクロソフトはこの端末の在庫を抱えたために9億ドル株価を下げました。そういった苦い経験から、マイクロソフトは現在、ハードウェアの物流ノウハウのあるノキアの従業員をヘッドハントしています。

By Takeshi

また、「ソフトウェアは世の中に販売されている商品の中では特殊なもので、ハードウェアの物流システムには違ったノウハウが必要になる」ともメッツラーは述べています。

「一旦販売計画が決定すれば、何百万ものiPhoneが製造される。ハードウェアが中国で生産される間に、アメリカのアップルのソフトウェアチームがiPhoneのiOSの開発する。それが完成するとソフトウェアがiPhoneにインストールされる」と匿名を条件にアップルの元マネージャーがコメントしています。「アップルの新機種発表の前にiPhoneはオーストラリア・中国・チェコ共和国・日本・シンガポール・英国・米国を含む世界中の流通センターに送られている」と関係者の一人が証言しました。「主にFedExがボーイング777でiPhoneを輸送していて、中国からテネシーのメンフィスの物流センターに15時間の飛行で輸送することができる」とSJコンサルティング代表のサティシュ・ジンデルがコメントしています。ボーイング777は一気に45万台ものiPhoneを運ぶことが可能で、一度にまとめて運ぶために飛行機をチャーターするので、通常の輸送コストの1.5倍・約24万2000ドル(約2400万円)がかかったとのこと。「アップルはこれまでも製品を通常とは異なる輸送方法で配送してきた経緯があり、iPodは最新型が発売されるより以前には古いロシアの航空輸送会社で輸送されていた」と航空業界に詳しい人間はコメントしています。

By Michal Sosinski

「高価で軽量なiPhoneは、今までの家電製品のように船で輸送せずに高価な飛行機で輸送したとしてもアップルは大きな利益を得ることができます。プリンターのように大きくて100ドル程度の家電製品を飛行機で運ぶ場合は商売になりませんが、iPhoneはこの輸送方法が適しています。アップルの運送オペレーション・新しい商品の運送能力を広く効果的に流通させる能力は素晴らしいとしか言いようがなく、アップルはこういった物流の分野で大きなアドバンテージを持っている」と前HP幹部のマイク・フォークスはコメントしています。「iPhoneの発売が開始されれば、特定の色・端末のデータ容量・デザインなどの顧客ニーズを計算しなければならない」とも業界関係者は言います。

1980~90年代にはエアジョーダンやエアマックスなどのスニーカーが大ヒットし、アメリカ・日本などで殺人や傷害事件が起こるほど人気が過熱しましたが、このブームの際にNIKEは需要と供給を絶妙にコントロールし、大きな利益を上げながら、大物スポーツ選手・チームと高額のスポンサー契約を結び、ブランドイメージを構築して世界的地位を確固たるものにしたと言われています。多国籍企業にとって世界的な販売戦略やブランドイメージはとても大切なことなので、アップルがどのような販売計画を立てているか非常に気になるところです。

By Incase

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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