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中国のネット検閲システム「グレートファイアウォール」の仕組み

By yoshiffles

中国には「グレートファイアウォール」と呼ばれる中国政府に都合の悪い情報をブロックするネット検閲システムがあるのは周知の事実です。そんな検閲システムがどのように動いているのかがわかりやすくまとめられたインフォグラフィックがBackgroundCheck.orgの人々の手により作られています。

How the Great Firewall of China Works
http://www.techinasia.com/great-firewall-china-works-infographic/

2012年12月の報告によると、中国政府はインターネットユーザーが政治的に都合の悪い情報にアクセスできないよう継続的な取り組みを行っていて、グレートファイアウォール(金盾)はどんどんと強化されていっているとのこと。


◆グレートファイアウォールとは何なのか?


英略称でGFW、あるいは金盾(きんじゅん/ジンドゥン)と呼ばれる中国政府によるインターネット検閲システムは「オンライン上の批判的な発言」「人々を堕落させる不道徳的文化」を狙って監視しており、中華人民共和国憲法に違反したり、中国上層部の批判をしたりしているウェブサイトは閉鎖させられています。

◆どのようなコンテンツがブロックされているのか?


3万人を越える中国のネット警察により、「政治的に敏感な問題」「厄介なニュース」「報道系ウェブサイト」「反体制派からのオンラインメッセージ」「政治的啓発サイト」「SNS上の批判的内容の全てのポスト」「宗教サイト」「ポルノ」が監視されています。

◆コンテンツ別のブロック内訳


GreatFire.orgではどういったものがブロックされるのかを監視しており、たとえば「ウェブサイト」については監視している978件のうち、Twitter・Facebook・YouTubeを含む46件がブロックされていることを確認済み。ドメインではMacys.com(百貨店)・IMDB.com(映画やテレビ番組のデータベース)・Urban Dictionary.com(辞書)など、1万6975件中1782件がブロックされていて、Wikipediaでは411ページのうち「反共産主義」「中国」「インターネット検閲」などの218ページがブロックされていました。

◆どのようにファイアウォールが働いているのか?

1:DNSをブロック
グレートファイアウォールは4段階に分かれています。1段目はDNSの段階でのブロックで、URLを打ち込むとDNSは対象のIPアドレスを探しに行きますが、このURLがブロック対象になっていた場合、DNSは「IPアドレスがありません」と応答を返すので、ユーザーはサイトを開くことができません。



2:接続フェイズを監視


DNSをくぐり抜けても、監視システムは接続先のIPアドレスをチェックしているので、禁止IPアドレスに入っているものだった時には接続リクエストを中断させられてしまいます。

3:URLキーワードをブロック


URLがブラックリストに載っていなくても、禁止用語が含まれていた場合にはリクエストはリセットされます。

4:ページスキャン


リクエストしたURLが開いたとしても、監視システムはそのページを完全スキャンし、見てもOKなものなのかどうかをチェックします。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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