2013年上半期時点で最もバランスの取れているブラウザはFirefox 22

Internet Explorer 10、Firefox 22、Google Chrome 27、Opera 12、Opera Next(Opera 15)という現在の主流ブラウザを、技術系サイトとして権威のあるTom's Hardwareがいろいろとベンチマークした結果、2013年6月末の時点で一番バランスの取れたブラウザはFirefox 22であることが明らかになりました。

Chrome 27, Firefox 22, IE10, And Opera Next, Benchmarked
http://www.tomshardware.com/reviews/chrome-27-firefox-21-opera-next,3534.html

これは、現行のメジャーなブラウザの中で最も性能が高いものはどれなのか、複数のベンチマークソフトや様々なテストによって調べ上げたもの。テストで使用したマシンの基本性能はこんな感じ。
OS：Microsoft Windows 8 Enterprise (64ビット版)
CPU：Intel Core i5-3570K 4.2 GHz (クアッドコア)
マザーボード：Gigabyte GA-Z77X-UD5H(rev 1.0,F14 BIOS)
メモリ：Crucial DDR3 16GB(4GB×4枚)
グラフィックス：Gigabyte GeForce GTX 660 Ti 1GB GDDR5
ストレージ：Seagate Barracuda 7200.12 500GB SATA II 3Gb/s(7200rpm、キャッシュ16MB)
光学ドライブ：Asus DRW-24B1ST/BLK/B/AS(DVD±R/±RW・DVDRAM対応)
電源：Corsair TX750W(最大750W)
ケース：Zalman MS-800 Plus
CPUクーラー：NZXT Kraken X60
モニタ：AOC E2752Vh(27インチLEDモニタ、解像度1920x1080)
キーボード：ロジクール Wireless Keyboard K320
マウス：ロジクール Wireless Trackball M570

他にローカルウェブサーバや使用したネットワークの性能、ベンチマークに使うソフト一覧などが公開されていて、やろうと思えば同じテストをできるような状態となっています。

テストは全部で8つのカテゴリに分かれていて、「待機時間」「JavaScript/DOM」「HTML5/CSS3」「ハードウェアアクセラレーション」の4つで性能指数を、「メモリ効率」「信頼性」「安全性」「標準適合」の4つで非性能指数を測定。

この結果、「性能指数」ではFirefoxが974ポイントを獲得して第1位となり、Chrome(964ポイント)をわずかに退けました。ちなみに3位以下はOpera Next(900ポイント)、IE10(379ポイント)、Opera(324ポイント)の順で、IEとOperaはかなり差をつけられています。

また、「非性能指数」ではFirefoxが158ポイントを獲得して、他を寄せ付けず第1位。

ということで、「2013年上半期時点で最強なのはFirefox」という結果に。

内訳を見てみると、Firefoxは「すべてが高性能で他に勝っていた」というわけではなく、飛び抜けて優れているポイントは多くないものの2番手か3番手ぐらいの性能は確保しており、全体としてのバランスが良いために総合すると1位だった、という感じ。

特に、「JavaScript/DOM」「HTML5/CSS3」での複数のベンチマークテストでは、Chromeが第1位を獲得するケースが多かったのですが、起動時やページ読み込み時の待ち時間ではIEやOperaにも負けることがあり、Tom's Hardwareでも「かつては一瞬で起動するブラウザといわれていたのに、おそるべき落ちっぷりだ」と表現されたほど。

JavaScript/DOMの総合結果はChromeが1位。Opera Next、Firefoxがそれに続いています。

「待機時間」は4つのブラウザが僅差で、Chromeだけが離れています。

とはいえ、FirefoxとChromeは総合で見ても差はそれほどついておらず、どちらのブラウザを使うべきかというのは、アドオン・拡張機能に使いたいものがあるかどうかで選ぶのがよさそう。Internet Explorerは全体的に低位だったので、もうちょっと頑張って欲しいところです。