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わかりにくい線形代数を操作可能な図で表現することで簡単に理解できる無料の教科書「Immersive Math」


Immersive Math」は、数学のうちベクトルや行列などの計算を研究する分野である「線形代数」についてインタラクティブな図を用意することでわかりやすさを向上させた無料の教科書サイトです。

Immersive Math
https://immersivemath.com/ila/index.html


サイトのトップページはこんな感じ。「完全にインタラクティブな図を備えた世界で最初の線形代数本」と述べられています。


中央に表示されている三角形の図はインタラクティブで、左上をクリックすることで回転・停止を切り替えられるほか、各頂点をクリックしてドラッグ&ドロップすることで位置を調整可能。自由に図を編集できるため理解しやすいというわけです。


ページをスクロールすると目次が現れました。まずは「Preface(序文)」をクリック。


「『百聞は一見に如かず』という言葉の通り、たくさんの言葉を重ねるよりも図を一目見る方が理解が深まる事は多いもの。『Immersive Math』ではユーザーの操作を受け付けるインタラクティブなものに図を進化させ、簡単かつ迅速に学習を進められるようにした」という旨が述べられています。左上の「Menu」をクリックしてみます。


「目次」「前のチャプター」「次のチャプター」「バグ報告」「メニューを閉じる」というメニューが出現。「次のチャプター」をクリック。


本文は教科書に出てくるような構造がきちんとしている英文で構成されていることもあり、ブラウザの翻訳機能を使用しても問題なく読める内容となっています。


読み進めているとさっそくインタラクティブな図が登場しました。ぱっと見ではクリックできる場所がわかりませんが、何もないところをクリックするとクリック可能な場所に「○」が付くため判別できます。


ページの最下部には次のページへのリンクがありました。


インタラクティブな図は単に図の頂点を編集できるというだけのものではなく、ブロック崩しゲームをプレイしながらボールの速度ベクトルの変化を体感できるようなものも存在しています。


また、必要に応じてアニメーションが用意されています。画面下部の「リセット」「フォワード」ボタンでアニメーションを進めたり初期状態に戻すことが可能です。


立体の図は位置関係がどうなっているのかわかりにくい場合がありますが、左上の回転マークをクリックすれば図が回転するため容易に把握できます。


エンジニアが集うHacker Newsのコメント欄では他にもわかりやすい図を備えた教科書として「幾何学」「物理」「元素」などの分野のものが紹介されていました。

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