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3D印刷可能モデルを検索できるオープンソース検索エンジン「DEFCAD.com」プロジェクトが始動

By fdecomite

10万円を切る価格で3Dプリンタを手に入れられる時代が来て、「家庭に1台3Dプリンタが置かれるようになるかも」というのがじわじわ現実味を帯びてきています。これをさらに推し進めるものとして、3D印刷可能なモデルの検索エンジンが計画されています。

Open-Source Search Engine for 3D Printable Models - defcad.com
http://www.defcad.com/



プロジェクトを率いているコーディ・ウィルソンさんが設立の経緯を語っているムービーはこちら。

DEFCAD.com - YouTube


ウィルソンさんは2012年夏に仲間と共にDefense Distributedというプロジェクトを開始、印刷可能な武器データを作り、ファイルをオープンソースで公開していました。単純に「印刷できる武器のデータ」であればデザインすれば誰でも作れますが、ウィルソンさんたちのすごいところは「実際に武器として使えるもの」を作り出したところ。3月初頭には銃全体ではないものの、銃を作る上で欠かせない重要なパーツであるロアレシーバーを3Dプリントで作ってAR-15に取り付け、用意した弾がなくなるまで600発の連射に耐えうることを証明しました。

3Dプリンタで作った銃が600発以上の連射に耐えることをムービーで証明



今回、ウィルソンさんらが作った「DEFCAD.com」は、いわば「The Pirate Bay」の立体物ジャンルを拡張したようなもので、3D印刷可能なモデルを探せるオープンソースの検索エンジン。

3Dプリンタの製造元として知られるMakerBotが誰でも簡単に立体物をスキャンしてデータ化できる3Dスキャナ「Digitizer」を発表しましたが、ウィルソンさんはMakerBotのCEOであるBre Pettis氏が「3Dプリントは根本的に開かれている」と口にしつつもその実、それほど根本的なことはできておらず、開かれてもないと指摘。「だからDEFCAD.comが生まれたのです」と語っています。

ちなみに、MakerBotでは3D印刷可能なデータを公開する「Thingiverse」を運営していて、Defense Distributedも武器データを登録していましたが、2012年12月に削除されました。

DEFCAD.comが本格的に動き出した場合、DMCA(デジタルミレニアム著作権法)に乗っ取ってサイト閉鎖を要求される場合もあるかもしれず、著作権法を軽視することは3D印刷可能な武器データを共有することよりも危険なのではないかという指摘もありますが、ウィルソンさんらはThe Pirate Bayがそうであるように、DMCAを打ち破り、法律のいっぱいいっぱいまで戦う方針を固めています。


そのため、「必要であればそうするまでです」と、アメリカの国内でサイトを続けるのが難しいようであればスロバキアやロシア、シンガポールへ行くこともあり得ると認めました。

ということで、DEFCAD.comでは活動のために出資を募集中。目標金額は10万ドル(約1000万円)で、期限は残り29日(4月10日まで)。支払いはクレジットカードとBitcoinが選べます。

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in ネットサービス, Posted by logc_nt

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