BlackBerry 10のリリースが2013年に延期、業績悪化で社員の1/3の解雇が決定
スマートフォンの1つ「BlackBerry」のメーカーであるリサーチ・イン・モーション(RIM)社が、次世代端末である「BlackBerry 10」の開発が遅れ、リリースは2013年にずれこむ予定となっていることを明らかにしました。iPhoneやAndroidの勢いに押されてシェア下落が続いているBlackBerryは青息吐息、RIMでは社員の1/3にあたる5000人の解雇を決定しており、崖っぷちの戦いを強いられています。
(PDFファイル)RESEARCH IN MOTION REPORTS FIRST QUARTER FISCAL 2013 RESULTS
RIM reports fiscal Q1 2013 earnings: cutting 5,000 jobs this fiscal year, $518m net loss | The Verge
RIM Earnings Preview: Terrible With a Scoop of Worse - John Paczkowski - News - AllThingsD
第1四半期報告書によると、RIMの第1四半期収益は28億ドル(約2223億円)で、前期の42億ドル(約3335億ドル)と比べて33%減。1年前と比べると49億ドル(約3891億円)からの43%減となりました。収益のうち59%がハードウェア、36%がサービス、5%がソフトウェアやその他からのもの。RIMの経営が苦境にあることは周知の事実であり、2000人単位での人員整理があるのではないかと噂されていましたが、全社員の1/3にあたる5000人の解雇が決定しました。
By Keoni Cabral
また、5月に開催されたBlackBerry World 2012において、1年半にわたって開発を続けてきた新型「BlackBerry 10」の存在が明らかになりましたが、2012年にリリースするというスケジュールは「現実的ではない」ということで、2013年にずれ込むことになりました。ソーステン・ハインズCEOによると、遅れはソフトウェアの機能やデザインとは無関係だとのこと。BlackBerry 10は「デュアルコアとLTEが高度に統合されたプラットフォーム」として逆転を賭けたOSだけに、RIMにとって大きな痛手になると見られています。なお、BlackBerry 10について、ハインズCEOはQwertyキーボードを捨てる予定はないことを表明しており、フルキーボードとフルタッチの両方が用意される模様です。
By arrayexception
アナリストたちは、BlackBerryがiPhoneやAndroidとのスマートフォン戦争において壊滅的敗北を喫しており、RIMの時価総額が5年前に比べて1/16まで落ちていることもあって、RIMが死の螺旋を下りつつあるとみています。
ちなみに、BlackBerryの現在の市場シェアは2.09%。iOSが62.65%、Androidが19.69%を占めています。
Operating system market share
昨年からのシェア推移を見てみると、ここ1年で1%以上減少しています。
BlackBerry 10のリリースが2013年にずれ込んだ場合、先にAppleの新型iPhoneが出てしまうことが予想され、そうなると僅かな希望の芽すらも枯れてしまいそう……。
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