スペースデブリを回収する衛星をスイスが打ち上げへ
1957年のスプートニク1号打ち上げ以来、無数の人工衛星やスペースシャトルが打ち上げられた結果、地球の周囲には50万個以上のスペースデブリ(宇宙ごみ)が浮遊しています。ゴミといっても大きさはいろいろで、国際宇宙ステーションに損害を与えたり、船外活動を行う宇宙飛行士に危害が及ぶ可能性があるため、放置しておくわけにはいきません。
これをなんとかするために、スイスの科学者とエンジニアが知恵を絞って、デブリ掃除を行うための衛星「CleanSpace One」を打ち上げる計画を立てています。
Cleaning up Earth's orbit: A Swiss satellite to tackle space debris
「CleanSpace One」がどのようなものなのか、以下のムービーを見るとわかります。
CleanSpace One - a Swiss satellite to tackle space junk - YouTube
1957年に打ち上げられたスプートニク1号。
それから55年、いまや地球の周辺にはいろいろな衛星が飛んでいて我々の生活をサポートしてくれています。
衛星の数自体もかなりの数に上っています。
2009年にはイリジウム社の通信衛星「イリジウム33」とロシアの軍事通信衛星「コスモス2251」が激突し、多数のスペースデブリが発生しました。
赤く示されているのがこの事故で新たに発生したスペースデブリ。
デブリの数の増加を示したグラフ。NASAでは直径10cm以上のデブリを監視していますが、1万6000個以上にものぼっています。
そこで、スイスのEPFLが計画しているのがスペースデブリを回収する衛星、「CleanSpace One」です。
前方(左側)に浮遊するのがデブリ、後方(右側)からCleanSpace Oneが接近していきます。
CleanSpace Oneの先端にはベルトのようなものが四方に伸びています。
これがにゅーんとデブリに向かって伸びていき……
がっちりと抱え込みます。
そして、デブリを抱いて大気圏に突入し、デブリごと燃え尽きるというわけ。
計画の全行程はこんな感じになっています。衛星の大きさは30cm×10cm×10cmぐらいで、計画はだいたい3~5年で衛星を打ち上げる予定となっています。
SF作品でもスペースデブリを問題とした作品はあり、たとえば幸村誠の「プラネテス」は主人公がスペースデブリを回収する仕事をしています。
PLANETES Web - プラネテス公式ホームページ
http://www.planet-es.net/
同作は2003年に谷口悟朗監督によってアニメ化されています。原作とアニメでは異なる部分も多々ありますが、宇宙を舞台にしたアニメとして高い評価を受けている作品です。
PlanetES [NC-OP][HD-1080p] - YouTube
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