知られざるNHKラジオセンターの舞台裏を取材してきました～激闘編～

「TPP問題」のときにNHKラジオ第1の「私も一言！夕方ニュース」にGIGAZINE編集長として出演予定だったのですが、野田首相が会見をあれこれいじくり回して予定をぐちゃぐちゃにしてくれた結果、出演がキャンセルとなり、そのままの勢いで「それだったらついでにNHKラジオセンターの取材をしたいのですが」ということで、一体何がついでなのか訳が分からないのですが、さまざまな方々の尽力により、よくよく考えるとNHKのテレビよりも歴史の古いNHKラジオの中枢部を取材することに成功しました。

今回の取材は毎週月曜日～金曜日の午後5時～午後6時50分まで放送している「私も一言！夕方ニュース」に丸一日密着し、「NHKラジオのニュース番組はどのようにしてできているのか？」という知られざる製作の過程をつぶさに見ていこう、というもの。

そんなわけで渋谷に到着

いざNHKへ

見えてきました、渋谷にあるこのNHKの建物の中のどこかにNHKラジオセンターがあるわけです

これが「私も一言！夕方ニュース」のシマ

端っこに置いてあるこの折りたたみベッドは仮眠用

まず朝は10時半頃からNHKラジオ全体の会議で今日の予定などを確認

今度は11時頃から「私も一言！夕方ニュース」の会議

会議が終わるまで休憩場所で待機します

飲み物だけでなく、カップラーメン、パン、サンドイッチ、おにぎり、お弁当までなんでも売ってる自販機

喫煙者は隔離

そんなわけで会議が終了し、番組中で使う「街の人の声」を集めるためにNHKの外へ出かけるのについて行くことにしました

このレコーダーを使って録音して回るわけです

NHKをあとにして……

今回はNHKから渋谷駅の方向へとことこと歩いて行き、途中で声を拾う感じ

このようにして果敢なアタックを繰り返します

獲物を狙うようにして近づきます

これはインタビューには協力してくれなかったものの「あれはこっちであってるのかしらん？」ということで逆に道を尋ねられているところ。「道を教えたのと交換に何か一言答えてくれませんか……と言ったら逆ギレされたこともある」とのことなので、ただひたすら低姿勢を貫きます

なんだか見ているこっちがつらくなるぐらい、誰も答えてくれません

が、ついに答えてくれる優しいおじさまが！

インタビュー中。

ちなみにこのときは年金問題に関する質問。街の人がどのような考えを持っているかを聞いて回るわけです。

割とあっさりと自分の意見をまとめる人もいれば、そうでない人もおり、見ただけでは全く分からないので、実際に聞いてみるまでいつも答えは謎

ようやく一人目の声をゲットしたので、さらに二人目をゲットするため、さらなるアタック

今度はバスを待っているらしきおばあさんが答えてくれました

三人目をゲットするため、またしても果敢にアタック

同じような人ばかりでは「街の声」にならないので、偏らないようにいろいろな人に聞いて回ります

なんだか飛び込みの営業と似ているような……

これは今回だけ断られまくっているのではなく、「いつもこんな感じですよ」とのこと。強靱な精神的タフさが無いと成り立ちません。しかも寒い、やたら寒い。

ついにおばちゃんゲット

この人がなんとめちゃくちゃよくしゃべる

一体いつ終わるんだ？というぐらいの勢い

次は四人目をゲットするため、待ち構えます

そんな人が答えてくれるのか、アタックするだけムダでは無いか？というような人にもアタックし続けます

場所を変えまくってようやく四人目、子ども連れのお父さんです。交差点で待っているところにダメ元でアタックしたところ、話してくれました。

これもまたとうとうと持論を語り始めます

語っているのは「年金の金額が問題ではなく、そもそも幸福かどうか感じるのが先決であって、うんぬんかんぬん……」というようなそもそも幸福論。

子どもを抱いて真剣に答えてくれています

こうやって大体10数人ぐらいの声を集めるためには実に3時間以上もかかり、それを編集して約1分ぐらいにまとめてしまうわけなので、約1分のためだけにこれだけ毎日走り回る、ということです。なかなかどころか、かなり大変な作業です。

さらに次はいよいよこうやって集めた声を持って、NHKラジオセンター内部へ潜入します。我々の知っている「ラジオ」放送の裏側を支えるハイテク装置の数々がそこにはありました。

・つづき
知られざるNHKラジオセンターの舞台裏を取材してきました～潜入＆技術編～ - GIGAZINE