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SamsungがiPhone 4S、iPad 2の国内販売差し止め要求、両社の見解を聞いた


10月14日にKDDIおよびソフトバンクモバイルからAppleの最新スマートフォン「iPhone 4S」が発売され、世間をにぎわせる中、Appleが特許を侵害したとして、SamsungがiPhone 4SおよびiPad 2の国内販売差し止めを要求したことが明らかになりました。

Samsung Requests Preliminary Injunction to Block iPhone4S Sales in Japan and Australia | SAMSUNG TOMORROW Global


Samsungが発表したプレスリリースによると、同社は10月17日に日本およびオーストラリアの裁判所において、特許侵害が行われているとしてAppleのiPhone 4Sを即座に販売差し止めにするよう要求する申し立てを行ったそうです。なお、日本ではiPhone 4SだけでなくiPad 2も含まれています。

日本市場でSamsungが侵害されたと主張している特許は以下。ユーザーインターフェースに関するものが中心です。

1.HSPA通信においてデータ伝送に必要な消費電力量を決定する方法
2.飛行機のアイコンを表示して「フライトモード」であることを示すユーザーインターフェース
3.スマートフォンのホームスクリーンをカスタマイズする際のユーザーインターフェース
4.アプリケーション配信サービスにおいて、ツリー構造で分類されたアプリケーションをブラウジングするインターフェース

オーストラリアで侵害されたとSamsungが主張する特許は以下。いずれもW-CDMAやHSPAといった通信方式に関するもの。

1.W-CDMA方式の通信において、事前に定義された量のパケットを送受信する方法および器具
2.HSPAをサポートする移動体通信システムにおけるデータ伝送のための方法および器具
3.HSPAをサポートする移動体通信システムと高い信頼性を持つデータを送受信する方法および器具

Samsungは声明で「Appleが我々の技術や特許権にただ乗りしている」と非難しており、今後は知的財産を断固として保護するであろうとコメント。ちなみにSamsungは先日、オーストラリアでAppleに敗れ、「GALAXY Tab 10.1」の販売差し止めが決定しています。

なお、編集部でAppleおよびSamsungの両社に対して見解を求めたところ、以下のような回答が行われました。

GIGAZINE:
Samsungが「技術や特許権にただ乗りしている」として、日本国内でのiPhone 4SやiPad 2の販売差し止めを請求しましたが、どうお考えでしょうか。

Apple:
Samsungの最新の製品が、ハードウェアの形状からユーザーインターフェース、さらにはパッケージにいたるまでiPhoneとiPadに酷似しているのは偶然とは思えません。

このような目に余る模倣を行うことは誤った行為であり、他社がAppleのアイディアを盗用したときは、自社の知的所有権を守る必要があります。

GIGAZINE:
今回日本においてiPhone 4SおよびiPad 2の販売差し止め請求を行いましたが、どのような背景によるものなのでしょうか。

Samsung:
あくまで我々が持っている特許を守るために提起したものです。

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in 取材,   モバイル, Posted by darkhorse_log

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